カノンノが見つけたアニスの居場所
それはメスカル山脈だった
ジェイドが言うには、アニスの故郷は、山脈を越えた先にあるらしい
エリーが負を浄化させることが出来る為、ジェイドに着いて来た
そして、ルークとティアが護衛にと来てくれたのだ
ティアはモルモが一緒に来てくれたのが満足なのか、何処か嬉しそうだ
「この先に、アニスの故郷があるんですね。」
「ええ。まだ、彼女は幼い。家を嫌っているなんて事を言ってますが、親が恋しくないわけがありませんよ」
「親、か…」
エリーは空を見た
ディセンダーである自分に、親や家族というのは居ない。その感情が分からない
エリーはモルモの方を見た
モルモやフィオは自分よりも先に誕生し、色んなものを見ている。自分より感情を持っている気がする
「どうしたの、エリー?」
モルモが気付いて声をかける
エリーは思っている事を聞いてみようと思った
「…あたし達の親や家族って…居るの?」
「何言ってるのさ、エリー」
モルモはエリーの頭に乗った
「オイラ達の家族は、世界中の皆、世界そのものだよ。…オイラにとっては、フィオやエリー、テレジアやグラニデのアドリビトムのメンバーも家族だよ」
「世界中…アドリビトムの皆…」
「ほらほら、早くアニスを迎えに行こう?」
「うん」
エリーはジェイド達に置いて行かれないように歩き始めた