「………」
「あ、やっと起きた」
フィオが目覚めると心配そうなモルモの顔が見えた
「あれ…僕…」
「2日も眠ったままだったんだよ?」
「2日も…?」
恐らくエリーと話した後の記憶が無い
あの後でまた眠ってしまったのだろう
「ねぇ、教えてよ。フィオの知ってる事、全部」
「…もう隠す必要はないよね」
フィオは小さく呟くと、軽く息を吸った
何処から話すべきか。それを悩んだが、最初から話す事にした
「僕がこの世界で最初にギルガリムに会ったのは、ルークとアニスと一緒にサンゴを採りに行ったときだよ」
「ずっと前の話じゃないか!?」
まさか、この世界に居るとは思わなかった。だから、最初は言わなかった
「ウィダーシンとは、ジャニスの爆弾で世界樹の根が爆破された時に会っていた」
「あの時か…。何でその時にオイラに言ってくれなかったんだよ!」
モルモが怒るのをフィオは分かっていた
ずっと黙っていたのだから
「…言えなかったんだ。ウィダーシンを倒しきれなかったのは僕の責任だし、最初にギルガリムを見たときは夢だと思っていたから」
フィオは段々と俯いていった。それでもモルモが怒りで震えているのが分かる
「…それでも、オイラは言って欲しかったよ。オイラにはフィオみたいに戦える力は無いけど、フィオの力になりたいって思ってたのに!」
モルモは怒鳴ると部屋を飛び出した
「モルモ…」
フィオはモルモが飛び出した後を見つめていた