「つまり…エリーはディセンダーなのね?」


正気に戻ったセルシウスが告げたのは、エリーがディセンダーである事

自分でも信じられないエリーと妙に冷静なフィオ、そして村を失ったヴェイグ達はバンエルティア号に戻った

そして報告に行った機関室で当然のようにエリーがディセンダーであるという話になった


「ああ、そうだ。精霊の世界まで届く光を纏う者」

「あたしが…」


エリーは俯く

いきなりそんな話をされても、どうして良いか分からない


「自覚が無いのも無理は無い。だが、お前の光は確かだ。それと……」


セルシウスはエリーに近付く


「お前と共に居たあの2人…。彼らもディセンダーだ」


セルシウスは他の人に聞かれないよう小声で言った


「あの2人も…?」


あの2人とは恐らくフィオとモルモの事だろう
何故教えてくれなかったのか。言えない理由でもあるのだろうか


「セルシウス、少し良いかしら」


リフィルがセルシウスに話し掛ける
色々と気になる事があるらしい

セルシウスはリフィルやハロルドと一緒に科学部屋へ行ってしまった


「エリー…」

「カノンノ?」


カノンノがエリーの手を握った

以前彼女がディセンダーの絵本を読んでくれた事を思い出した


「凄いね、エリーがディセンダーだなんて」

「あ、ありがとう。でも全然実感出来ないの」

「ディセンダーと云うのはそういう者だ」

「クラトスさん」


2人の会話にクラトスが入って来る
エリーとカノンノはクラトスを見上げた


「先代のディセンダーが記憶を持ち越さぬ事を選択した。だからお前にはディセンダーとしての記憶が無い」

「選択した…? どういう事ですか?」


クラトスの言葉にエリーは首を傾げた
意味が分からない、そんな風に


「いずれ自分で知るときが来るだろう」


クラトスはそれだけ言うと機関室から出て行ってしまった


「…どういう意味なんだろう」

「さぁ…」


エリーとカノンノは意味が分からないまま首を傾げていた


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