学園長のご厚意により、私とユウちゃんは帰る方法が見つかるまで雑用係として働くことで学内に滞在することが許された。なぜかユウちゃんはグリムの監督も任されてしまったので、朝から大変そうだった。せめて彼女の負担を減らせるようにと、ひとりで早めに掃除を始めたのだけど
『2人とも大丈夫かな』
予定時間になっても2人は現れなかった。
まさか道に迷ったか?なんて考えているとユウちゃんとグリムがげっそりとした表情でやってきた。
『どうしたの!?』
「あはは。ちょっといろいろあって…」
どうやらここに来る途中。一年生のエース・トラッポラに絡まれて、グリムがいろいろやらかしてしまったらしい。しかも放課後には窓掃除の罰が待っているとか。
朝からご愁傷様。
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