リボーン同題SSまとめ(12/6〜1/15)
ツナと山本、綱京、白ユニ、ツナ、山髑、ランピン、骸→髑、十代目守護者とアルコ、骸凪
【黒歴史】
「急に赤ん坊が来て撃たれてはパンツ一丁になって雲雀さんや骸と戦ってそしたらマフィアしかも暗殺部隊と戦って未来に飛んで京子ちゃん達巻き込んで戦って戻ったら炎真や亡霊と戦って今度は今まで戦った人たちと戦って……よく俺生きてたなぁ」
「それ、黒歴史じゃなくて苦労歴史なのな」
【当たり前】
「ごめんね、手伝ってもらって」
「いや!これくらい当たり前だよ!」
手には何十人分かの冊子の入った箱。結構重いけど、君と一緒に歩けるんだ、こんなの我慢するのなんて当たり前だ。
【星の王子様】
遠くから見る彼女はいつも優しく微笑んでいるけれど、近くに来た途端に君の笑みは消え去るから僕はそれを諦めた。けれども不思議なことに君は今僕の横で微笑んでいる。
「どうして?」
ただ君は微笑みを返して僕の手を握るだけだった。
【戴冠】
目の前でキラリと光るリング。これを手にするのはあんなに嫌だったのに、と思わず苦笑した。
九代目の前へと足を進める。
――今度は本当に、
冷たいリングが俺の指で、キラリと光った。
【 】空白
床に伏せる彼は、風邪をひいて声が全く出ない。
「お水飲む?」
こくりと頷く。
「お腹減った?」
首を左右に振る。
「他に何かすることある?」
ニカッと笑い唇を動かす。
「…うん、早く良くなってね」
またこくりと頷く。
音のないこの声は私だけのもの。
【営業】
時計の針が夜九時を指したのを確認し、背を預けていた店の壁から十数歩離れる。ガチャリとドアが開く音に顔を上げた。
「あっ、ランボ今帰り?」
「えっと、うん…バイトお疲れ」
「ありがと!」
バイトが終わるまで君を待ってた、と素直に言うのはもう少し我慢。
【深み】
背に回された腕に力を込められ、顔をしかめた。
「君の心の深みまで入ったつもりでいたんです」
そうね、貴方は私の心の奥底まで来た。
「でも触れられなかった」
そうね、貴方はとても臆病な人。
「どうして」
それはね、骸様、
「貴方自身が、私を拒んだからよ」
【大空】
「こないだもγったら、私を子ども扱いするんです!」
唇を尖らせる姿は確かに子どものように見えるけど、紅茶を飲む仕草はとても優雅で大人顔負けだ。
「獄寺君も似たようなもんだよ」
眉を下げて困ったように笑う姿は優しい兄のようで、カップに口付け熱さに慌てる姿は少年のよう。
【嵐】
「どうかしましたか?」
微笑むその顔に未だに慣れず、動揺が表情に少し出たようだ。
「いえ…」
「まあ、私も彼の仏頂面には慣れませんがね」
くくっと喉で笑われ、やはり彼は最強の赤ん坊だと感じた。
「元、が付きますよ」
「…そりゃどうも」
やっぱりアイツ同様いけ好かねぇ!
【雨】
「ラルは結婚したらラル・ネロになんのか?」
「は?」
「だってあんたの名字知らねーからコロ・ネロなのかと思ってさ」
「んなわけねぇだろコラ!つーかなんで結婚前提なんだ!」
「違ぇの?」
「…はあ」
年に合わずきょとんとした顔で首を傾げるそいつは、誰よりも厄介なヤツだ。
【凪】
凪はひとりぼっちだったけど、貴方がクローム髑髏という名前をくれてからはひとりじゃない。でも凪はずっと寂しいまま。だから幸せにしたいって思うけどどうすることも出来なくって、苦しくって。
――変でしょう、と自嘲する彼女の名を呼んだ。
「凪」
ほら、ひとりじゃなくなった。