すき、とは

※ナチュラルに学パロ


likeがloveに変わったのはいつからだったろう。

「なまえ、今日放課後ミクリオと本屋行くけど一緒に行く?」
「んー、おー行くー」

昔からスレイも私もミクリオも、何というか直球的なタイプだった。ミクリオは成長してから少し変わったけど、それでも私達には言いたいことは言うし、自己主張だってそれなりにする。
しかしスレイと私の場合は違う。なんでも頭に浮かんだことはぱっと言ってしまう。スレイだってそうなはず。よく言えば素直。

「あ。ねえこのあとショッピング付き合ってよ。新しいスカートが欲しい」
「ええ? なまえの買い物長いしなあ」
「手短にするなら考えるけど?」
「クレープを奢ろう」
「よし乗った!」
「流石スレイ! チョロ甘可愛い!」
「全く、君達は……」

わしゃわしゃと跳ねた髪をかき混ぜると「可愛い?」不思議そうに首を傾げるスレイと目があった。

「うん! 可愛い! スレイは可愛いよー」
「うーん、あまり嬉しくないけどなあ」
「そんなスレイが好きなんだよ!」

街で見かけた女の子のようにスレイの腕に絡み付けば少し驚いた顔をしたが私の言葉に気を良くしてくれたのか、その顔は笑顔に変わってこう言った。

「本当? じゃあ、俺も好き!」

なんて残酷な言葉だろうか。私の吐いたそれとは違う。私の好きと、貴方の好きはもう違うのよ。……教えてあげないけど。

「ミクリオはどうする?」
「はあ、スレイが行って僕が行かないわけにはいかないだろう」
「あは、ミクリオやっさすぃー!」