気付いていたヴィクトル

「なまえの髪はとても綺麗だね」

「え!? あ、ありがとうございます……」

「でも元々茶色だったろう? 何故染めたんだい?」

「あ、えっと……す、好きな人が……黒に、染めてて……ご、ごめんなさい気持ち悪いですよね!」

「つまり私が好きだと」

「……えっ」

「ん?」

「……や、あの! あ、あはは!」

(顔が赤い。可愛い。結婚したい。結婚しよ)

「ママかおまっかだし!」

「えええエルちゃん静かに! しー!!」

(結婚してた!)