「赤也、また引っ掛かったのぉ」
「仁王先輩!また嘘教えましたね!!」
「っはは!俺の天才的妙技から、しっかり学べよぃ」
「丸井先輩…英語に妙技なんていらないっす」


何でだ。



「赤也、また英語の追試に向けて勉強か?」
「っへへ……ジャッカル先輩、当たりっす」
「教えるのが仁王君と丸井君じゃ不安ですね…。私も手伝います」
「さっすが柳生先輩!!!」



何でなんだ。


「赤也、英語がまた駄目だったのか」
「ああ!!ノートにメモらないでくださいよ柳先輩!」
「全く!たるんどるぞッ!!」
「うげっ!真田副部長!!」



何でなんだよ。


「ははッ赤也は、本当に手のかかる子だね」
「幸村部長…お母さんみたいっすね…」






ずっとずっと
あの人達の背中を追いかけて
いつか…いつか追い越してやろうと思ってた。

なのに



「何か、卒業って言われても実感しねーなぁ」
「だな」
「柳生、卒業式でこっそり入れ替わらんか?」
「嫌ですよ!」
「今日が青天の確率100%」
「ふむ。清々しく卒業できるな」
「うん、そうだね」

「先輩達...ぉ、おめでとうございます!」

隣りに並ぶ事もできねぇのか。

「赤也ー泣くんじゃねえよぃ」
「な、泣いてないっすよ!!」

悔しい気持ちより
寂しいって気持ちが溢れてくる。


「ほら赤也、涙を拭け」
「柳先輩…」
「ほら赤也が笑ってくれないと、真田まで泣いちゃうよ?」
「幸村部長…」
「ななななな泣いてないわッ」
「真田副部長…」

帽子を深く被る真田副部長。
制服に帽子は似合わないっすよ…。

「赤也、」
「何すか…幸村部長」
「今まで、有り難う」
「え…」
「赤也がおらんかったら、部活さぼっとったよ」
「仁王先輩…」
「仁王、それは問題だろぃ。ほい、感謝の印に…この俺がガムをやるよ」
「丸井先輩…」
「色々と世話してやったんだから、逆に感謝しろ」
「ジャッカル先輩…」
「英語、いつでも教えますから
気軽に連絡してくださいね。勿論テニスもですよ」
「柳生先輩…」
「全国大会で赤也とダブルスが組めて良かった。…まぁ、色々と大変だったがな」
「柳先輩…」

「赤也ッ」

真田副部長がグッと俺に抱き着いた。

「さ、真田副部長!?」
「ちゃんと三食食べるんだぞ!!」
「ゎ!分かってますよ!」

「あ、真田だけずるいっ俺もー」
「幸村君ずりぃだろぃ!俺も」
「俺もじゃー」
「ち、窒息死、するっす!!」
「先輩達からの愛だ。しっかり受け取れよ」
「桑原君の言う通りですね」
「窒息死の確率は0%だから安心しろ、赤也」


先輩達の笑顔が嬉しくて
涙が出てきちまう。

この人達の大きな背中と、笑顔があるから俺は高みへいけるんだ。


…でも、待っていてください。
いつか、いつか超えてみせますから。




「あはは、待ってるよ赤也」
「今心読まないで下さいよ!幸村部長!!」


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赤也あああぁぁぁ!!
大丈夫だあああッ
先輩達が卒業しても私が居るy(ry

是非とも次期部長達の全国大会を描いてほしいです(*´-ω-)
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