「…えーと? そして俺が指を一回鳴らすと〜、…あなたは勃起します!」

「はぁ? ふざけんなwなんだよそれ」


──パチンッ


スマホで見つけた『誰でもカンタン催眠術のかけ方』のページを見ながら翔太は指を弾いた。


もちろんかかるわけがない と、圭吾は翔太のめちゃくちゃな指示を笑い飛ばす。

……だがすぐに下半身の違和感に気づいてその笑顔は一瞬で凍りついた。


「どう?どうっ? かかったんじゃね?w」

「ちょっ!待っ…!」


翔太もケラケラと笑いながら圭吾を押し倒した。

ちょっとくらい空気読めよ〜 なんてわざとらしく落胆するつもりだったが、その山になっている股間を見て圭吾もギクリと動きを止める。


「……はっ? …え? …これ、わざと?」

「わっ、わざとでこんな立つわけねぇだろ!」

「え? …じゃあマジ!? すげー!」

「すげぇけど…っ!なんかキモいから早く解け!」

「待って待って!ヤバ!じゃあこれはっ? …指を鳴らすと、あなたはさらに全身が性感帯になります!」


──パチン!


「はああ!? バッカじゃねぇの? お前っ、エロ漫画の 読み すぎ…っ」

「んんー? なんかソワソワしてるけどどうしたのかな圭吾クン? もしかして〜?」

「うッ ぎ!」


頬を指でツンとさしてみると、圭吾は大げさなくらい肩を跳ね上がらせた。

その様子を見て、翔太の笑顔が新しいオモチャを与えられた子供のように輝く。


「あっは!マジか!ウケるw」

「くそッ…、もういいだろ!解けって!」

「ん〜? 口のきき方がなってないんじゃないかなぁ圭吾ク〜ン?」

「ひゃっ!? あ゛っ…ぎぎッ!!ぐ、ぎぃぃぃっ!」


圭吾のわき腹をくすぐる翔太。

くすぐったさと快感がいっぺんに込み上げて、圭吾は顔を真っ赤にして身悶える。


「やめっ…、ま じでっ…!ぅぐッ!う゛う゛ぅぅっ!」

「お前さぁ、歯ぁ食い縛ってねーでもっと可愛く喘げよなー。萎えるわー」

「うるせっ…!誰がっ 喘ぐかクソが!早く解かねーとマジで殺すぞ…っ!」

「…ふーん? …じゃあ、あなたは、指を鳴らすと俺の声を聞いただけで射精するぐらい気持ち良くなりま〜す!」


──パチンッ!


「……っ!!?」


とんでもない指示を聞いて圭吾はとっさに耳を塞いだ。

身を縮こまらせて怯えた表情を浮かべる圭吾を翔太はニタリと悪辣な笑みで見下ろす。

そしてゆっくりと口を開く。


「けーいご」

「んひッ…!?」

「圭吾圭吾、けいご〜〜っ」

「ひあぁっ!!あッ!うあぁ!」


真っ白に弾けるような衝撃が突き抜けて、圭吾は全身を仰け反らせてガクガクと痙攣した。

訳のわからない快感に震え、紅潮した目から涙が溢れる。


「っは…、ヤッバ…こんな命令も効くのかよ」

「んあぁ!やっ… しゃべんな…!もぅ…っ!」

「なんでー? そんなにキモチイイの?」

「ふあぁあぅぅッ!」


耳を押さえている手を無理やり引き剥がして翔太は耳のギリギリまで唇を寄せて語りかける。

今まで見たことのない友人の淫らな姿を見て、翔太は言いようのないゾクゾクとした感情が胸の内で沸き上がるのを感じていた。


「あはっ!いい声出せんじゃん」

「やあぁっ!っも…、やだって…!んああぁっ」

「なに? イきそーなの?」


声から少しでも離れようと必死に身をよじらせる圭吾。

だが、快楽ですっかり力が抜けてしまっている彼を翔太はいともたやすく捕らえ、逃げられないように頭を押さえ込む。


「腰めっちゃガクガクしてるし。我慢しないでさっさと出しちゃえば?」

「や、だっ…あ!あっああぁ!」

「ほら、イけよ。このままずーっと話しかけてやるからさ」

「やぁあっ…んあぁあっ…!」

「イけって。俺の声でもっとおかしくなれよ」

「やあぁあっ!やらっ…こわぃ…!しょうた…ぁっあんん!」


夢中で翔太の服を掴んで圭吾は何度も首を横に振る。

そのめちゃくちゃに泣き濡れた顔や子供のような仕草を見て、翔太の中で芽生えた未知の感情がさらに強く彼の心を揺さぶった。


「……可愛いな、お前」

「〜〜っ!? ひあぁッ…ぁああぁああっ!!」


ポツリと呟かれた言葉と共に圭吾の身体が大きく波打つ。

脳内が閃光のように爆ぜるほどの恐悦に襲われ、圭吾は何度も全身を震わせながら絶頂を迎えた。


「んあぁ…ッ!くうっ… うぅ…!〜〜ッ、は…!はあっ…!はあっ…」

「……イッた?」

「んんっ…!」


まだ催眠が続いているせいで、その短い問いかけにすら甘い快感を感じてしまう圭吾。

“マジでもう何も喋るな” と念を込めて翔太を睨み付ける。


「ふっ…、その顔さぁ、誘ってるようにしか見えねーよ?」

「なぁっ…!? んぅううっ」


乱れた呼吸、濡れた瞳、火照った頬……。今の圭吾の動作全てが翔太にとっては興奮材料となっていた。


(…あーあ…ヤバいな、俺…)


自身の性癖が歪んでいくのを感じて翔太は自嘲する。


「…悪ぃ、圭吾。まだ遊び足りねーわ」

「ひあぁあッ…!?」


そして翔太は圭吾が気を失うまで催眠を堪能し続けたのであった。


end

地獄双子に嫁寝取られて強制キメセク(マンガ)


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