「ひぃっ…!」
服を切り刻まれ、叶多の華奢な体が露にされていく。人間の肌さえも簡単に切り裂いてしまいそうな大きくて鋭いハサミに怯えて叶多は抵抗することができなかった。
「やだよっ…どうしてこんなことするのマナブ…!」 「叶多が別れたいなんて言うからだろ。叶多こそなんでそんなこと言うの?」
「だ、だって他の人と喋っただけで怒るし、休みの日は一歩も外に出してくれないし…!もう耐えられないよ!マナブはおかしいよ…っ」
「どこがおかしい?」 「うぐっ…!」
マナブは叶多を冷たく見下ろしながら叶多の口に指を突き入れた。 数本の指をバラバラに動かして口内を乱暴に掻き回す。
「誰だって好きな人のことは独占したくなるもんだろ? 本当は大学もバイトも行って欲しくないけど我慢してんだよ。俺がこんなに頑張って我慢してんのに叶多はまだワガママを言うの?」
「ぅえ゙っ…!ゲホッ」
喉の奥深くまでまさぐられて叶多は堪らず嗚咽した。溢れ出た唾液を指にまとわせてマナブは下半身へと手を伸ばす。
「もしかして誰かにそそのかされた? 大学でいつも仲良さそうにしてるあの男とか」 「ちがっ…や…っ!あぁ!」
蕾を押してツプリと指が叶多の中へ侵入していく。すぐに前立腺を刺激され、叶多は戸惑いながらも身を震わせた。
「俺、不器用だけど叶多が気持ち良くなる場所とか動かし方とか頑張って覚えたんだよ? ほら、ここグリグリされるとすぐイクようになったよね」 「やっ…!やだ、あっ!ひぁあっ!」
叶多は必死に首を横に振る。しかし下半身は意思に反して固く立ち上がり、先端からは透明のしずくがこぼれ出していた。
「中がヒクヒクしてきた。もうすぐイきそうなんだね。叶多のことなら全部わかるよ。叶多をこんなに気持ち良くできるのは俺しかいないんだよ?」
「ああぁっ!やだっ…やぁ…っ!も…指動かさないでっ…あッふあぁ!」 「……っ、なんでそんなに俺を否定すんの?」
マナブがポケットから錠剤のシートを取り出す。プチリと一粒押し出された白い錠剤を見て叶多は怖がって体をすくめた。
「それやだっ…やぁ…っんん!んーっ!」
頭を掴まれて無理やり錠剤を口に押し込まれる。これを飲むといつも意識が薄れて何も考えられなくなってしまう。 意思のない性処理道具のようになってしまうのが嫌で、叶多はなんとか錠剤を吐き出そうと抵抗する。 しかしマナブは冷酷に叶多の口と鼻を力一杯塞いだ。
「飲めよ」 「…っ!んっ…、く…!」
錠剤は唾液によってすでに溶け初めていた。思わず顔を歪めてしまうほどの苦味が口内に広がる。 苦味と息苦しさに耐えきれず、叶多は涙を滲ませながら錠剤を飲み込んだ。
「…っふ…、ぅう…っ」 「泣いても駄目。叶多が、別れるなんて嘘です ごめんなさい。って言うまでやめないから」 「ぅあっ!あああっ」
再び指をねじ込まれて内壁を押し上げられる。指先は中の小さなしこりを的確につつく。抗えない快感が押し寄せて叶多は苦悶しつつも甘い悲鳴をもらした。
「イッていいよ。今日は好きなだけイかせてあげる」 「ひっ…ぅああ!やあぁあっ!」
同時に竿をしごかれて一気に快感を引き伸ばされ、叶多は抵抗する間もなく熱い熱を解き放ってしまった。 淫らな解放感と共に頭の中が白く蕩けていく。
「叶多は俺だけのものだ。絶対離さないから」
叶多が放った白濁を己の自身に塗り付けてマナブは叶多の腰を持ち上げる。 そして牙のように尖った肉棒を蕾へと荒々しく突き刺した。
「ふああぁあっ!」
溶けた脳内に快楽の電流が突き抜ける。薬で思考を奪われ、叶多はただマナブに犯されるがまま快感に溺れることしかできなかった。
「気持ちいい? 叶多は奥を突かれるの好きだよね」 「んあっ!あぁっ…すき…っあ!ふあぁっ!」
グチュグチュと激しい水音が響き渡る。 何度も自身を出し入れさせながら快楽に浸って喘ぐ叶多を見下ろしてマナブは支配欲を満たしていく。
「別れるなんて嘘だよね? 謝ったらもっと強く突いてあげる」 「ふぁああっ! わか、れない…っうそ、ついて、ごめんなひゃいっ…!ッひああ!」
深い所を勢い良く突かれて叶多は二度目の絶頂を迎えた。 頭も身体もますますまどろんで、喘ぎ続ける口の端からは唾液がこぼれ落ちる。
「叶多、俺のこと好き? 好きって言ってよ」 「あっ、ふあ…っ!すき…っ!」 「もっと言って。もう俺から離れないって」 「すき、すきっ…、あっ あぁあ!ひゅき…ぃっ!もぉ、はなれないっ…!」
壊れた人形のように同じ言葉を繰り返す叶多をマナブはすがり付くように抱き締める。
「お願いだから、ずっと側にいてよ…っ。俺、叶多がいないと生きていけないよ…!」 「んあっ…しゅき…っはなれない…」
マナブの弱気な言葉も伝う涙も、薬と快楽に呑まれた叶多にはもう届かない。
それでも叶多の虚ろな愛の言葉を欲してマナブはいつまでも叶多を支配し続けた。
end
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