「ヒロト君、一緒にご飯食べよ?」

思えばいつも二人は一緒にいた、一緒にいない時の方が少ないのではないだろうかと周りに思わせるほど一緒にいた。二人にとっては一緒にいるのがごく普通のことでしかない。

基山は快く吹雪の誘いを受け入れいつも通り吹雪と昼ご飯を共にすることにした。
お昼はおにぎりだった、基山と吹雪が隣同士に座り、おにぎりを口に入れようとした時に吹雪はいきなり立ち上がった。

「飲み物欲しいな、ヒロト君は何がいい?」

「そうだな、紅茶がいいな、今日はそうゆう気分」

吹雪は嬉しそうに頷きマネージャー達がいるカウンターに行き申し出ていた。
基山はハラハラしながら吹雪の背中を見守っていた。

「どうしてそんな見てるの、零したりなんかしないよ?」

「手元が危なっかしいからね、吹雪君は」

吹雪はゆっくりとテーブルの上に二人分の紅茶が入ったティーカップをおいた。
基山はありがとう、と一言お礼を言いおにぎりより先に紅茶に手を付けた。

「すごいね」

基山をじっと見つめている吹雪が発した第一声があまりに言葉が足りなかった。基山はただ吹雪を少しだけ驚いた顔をして見ていると、火傷しないなんてすごいなぁ、と吹雪は関心を示す声色で言う。
「これくらいは吹雪君でも飲めるよ、そんな熱くないし」

「僕すっごい猫舌なんだ、熱いのだめなんだ」

確かにカップ越しからでも伝わる熱は猫舌にはきついかもしれないと、基山は怪訝そうに紅茶を見つめてみれば微かに紅茶の独特な匂いがした。

「じゃあ冷ましてあげるよ、なら飲めるよ」

「えー、ヒロト君に悪いよ」

吹雪はそういうも基山がいいよいいよ、やけにうれしそうに吹雪の分の紅茶を冷ますべく水面に軽く波紋が出来る程度に息を吹き掛けた。



「本当にあの二人仲いいよね」

木暮はそんな二人を遠目から眺めてそんな感想を壁山や立向居に投げ掛けるとそうっスね、と壁山は答えた。

立向居はただ愛想笑いでその場をしのいだ。立向居は知っていたし、ずっと前から感付いてもいた。二人は恋人同士だと言うことを、それを木暮達に教えるか、と言えばもちろん教えるはずはなかった。


恋人は流星

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ヒロ吹というよりヒロ+吹だな

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