【キャラ化学BR】(カル+鶴)


教室のあちこちが真っ赤だった。
生臭い匂いに何度吐きかけたか分からない。
苦いものがこみ上げる度にポケットからチョコレートを一粒取り出しては口の中に放り込む。
そうすれば最悪な気分も多少はマシ。
甘い香りと味に表情が緩む。

「折鶴ちゃんもいる?」

振り返って尋ねたけれど、彼女は口に手を当てて真っ青な顔で首を横にふった。

「そ、じゃあ私が食べる。」

少しでも幸せを補充しとかないと本当に参っちゃうのに、大丈夫かな。

…まぁ、壊れちゃったら、その時は。

ガリ、と奥歯でチョコレートを噛み砕き、カルラは暗く笑った。



10月29日


←back

「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -