徒然に増える言葉




・091-120

今を走る意味を知る
勿忘草でつくる花冠
辛いと言えなくなった子ども
手の平を合わせて感じるぬくもり
生きた証を与えて下さい
君へと向かう情を伝えられたら
一つひとつ君の足跡を辿る
不確かでもいいから
愚かと思われても前に進む
揺らぐ視線ですべてを悟る
閉ざされた世界の自由
指と指を絡めても
誰にとっての本物であるのか
錆びついた十字架に祈る
跪いて願うことも許されない
置いて行かれた僕等の生きる場所
棄却したはずの過去
曇り硝子越しに触れるくちづけ
目標と目的の相違
信頼の在処
報復は蜜のように
黄昏に還りたいと呟く
矛盾に気づきながらも
刃を向ける矛先を違えるな
得たものと同等の喪失
嘲りと同情の狭間で
未だ果てぬ悪夢
ひび割れた壁に手をついて
震える指先に触れて
温度を感じる余裕もない











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