徒然に増える言葉



・241-270

君の影と僕の距離
空を映す君の瞳さえあれば
君を越えて遙か先へ
一片の葉にさえ満たない想い
幻を求めて目を閉じる
裏切りの愛情を捨てて
足下にある幸せの欠片
条件反応の恋をして
焼けつく指先の熱を覚えて
薄闇に惑わされて
敵も味方もいない戦場で
雑踏に紛れて消えていく
切り捨てられた感情
鈍色の世界で僕はひとり
窓を開けて光に出会う
強さとか弱さとかいう前に
指でつながる隣同士の僕らは
嫌いでいいから想っていて
必ず追いついてみせるから
揺らがないその瞳に映る至福
君に宿る焔にすべてを捧げた
瓦礫の城で忠誠を誓う
空も海も君の中にあるから
武器を持つ左手に
死さえも二人を引き離せない
絆が呼ぶ悲劇の幕開け
あなたの最後は見届けない
白い花が降る街角で
閉ざされた扉の先にあるもの
お伽話の終わり方









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