みつきの服を買ってみた。
今までは私の服を着せたりしてそんな身長も変わらないので特に気にはしなかったが、みつきはビジュアルが整っているので、私のダサい服着せるよりもっと着飾ったほうがいい、と思ってみつきのために服を買ってきた。
一人でのそのそとデパートに男物の服を物色するのは少し恥ずかしく、特に下着系なんかはトランクスかボクサーにするかでパンツを見比べながら一人で悩んでいて、今思えば変な人だったなと自分で思う。
「みつきー」
リビングでみつきの名前を呼ぶと、みつきが私の寝室から出てきた。
私が外出してやることがない時は寝室で寝ている、と本人から聞いた。
みつきが私の所に来ると、私の手元にある服を見て少し興味を示す。
「なんですか?」
「みつき用の服買ったんだけど、着てみてよ」
「ありがとうございます、マスター」
みつきは私の目の前で服を脱ぎ始めた。
服の下は何も身につけてなく、一糸まとわぬ姿になって思わずまじまじ見てしまう。
アンドロイドだが滑らかな肌色の柔らかい素材が肌の役割をしていて、少し触ってしまいたい衝動にかられた。
気になった股間の部分はアンドロイドらしくつるつるで、足の股関節からはチラチラと赤と青のコードが見える。
下着、服、ズボンと履いていき、自分で尻尾をズボンの中から出す。
「どうですか? マスター」
「うん、似合うよ」
そう言うと、みつきは嬉しそうな顔をした。
初めて会った頃はあまり表情を変えなかったので無愛想だな、と思っていたが、慣れてきたのかよく笑顔を見せるようになってきた。
そんなみつきを微笑ましく思った。