ホワイトデーのやつ>>続き
2017/03/20


「ねぇ、りっちゃん。」

人々が賑わう昼時。
俺はいつも通りの教室でいつも通りひとり飯で昼を過ごしていると、奏太が話しかけてきた。
しかもいつもは女子に囲まれているのに今日1人のみ。

「どうしたんだよ。1人で。」
「明日って何の日か知ってる?」

質問を質問で返す。奏太との会話が噛み合ってないのはいつものことだ。
それは置いといて、今日が13日だから明日は…

「3月14日だっけ?」
「うん」
「それがどうしたんだよ。」
「ホワイトデーだよ」
「はぁ…」

そういえば世間一般ではバレンタインの1ヶ月後…3月14日をホワイトデーと呼ぶんだったっけな。まぁ、チョコレートを一つも貰ってない俺には関係ないけど。

「それで?」
「だから、チョコレート」
「はぁ?」
「チョコレート頂戴。」
「え、なんで?」
「だってバレンタインにあげたじやん。」

あ、そういえばもらってたな…すっかり忘れていた。
あの後目が覚めた奏太も覚えてなかったみたいでよかった。俺にとったら人生において1番嫌なバレンタインだった記憶でしかない。

「忘れてたでしょ。酷い。」
「でも奏太もチョコレートくれた女子にお返ししてないだろ?」
「な、なんのこと?」
「挙句の果てに捨ててたし」
「…う、うん。」

「だったらさ、その子達全員に返したら俺からお返しをあげるよ」

まぁ、どうせ全員の顔なんて覚えてないだろうけど

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