桃城side



菊丸「そーいえば、練習試合するらしいよー!!」


不二「へーぇ。そうなんだ。どこと??」


菊丸「分かんにゃい」


河村「あはは……」


大石「氷帝だよ」


桃城「あぁ、あの派手でうるさいとこッスね」


手塚「跡部から是非やりたいと連絡があってな」


海堂「………」



俺はこの時のマムシの反応に少々違和感を感じた。
いつもなら練習試合と言ったら微かに笑ってるのによ。


気になって仕方ねーぜ!




17.2つ目の理由




俺はアイツを守るって決めた。
今俺の目線の先にはアイツがいる。


くっそ〜!!
他の男子と楽しそうに話してやがる!!
俺も混ざっちまおうかな。



と思ってたら、春花がこっちに向かってきてる…!!


心臓……うるせーよ……。



「あぁ!!武くん!!どうしたの??何かあったー??」



顔ちけーよ!!??
ダメだ、俺の顔が破裂しちまう。


そうだ!!
なんか話題を出そう!!



『今度練習試合するんだってよー』


「そうなんだ!!どこと??」



『氷帝「バカっ!!言うんじゃねー!!」



いきなりマムシが現れた。
なんだよ……。
幼なじみだかなんだか知らねーけどよ!!邪魔しやがって!!………って!!



「ひょ……う……てい??」



マムシの様子もおかしいけど、春花の様子もあきらかおかしい。



海堂「だから言うなって言っただろーが」


『だいたいが俺が言った後に言ったじゃねーか!!マムシ!!』


海堂「テメェもいつまでも空気が読めない奴だな」



「やめて!!2人とも!!薫……。武くんは悪くないよ」



なんだよ。
隠し事でもあんのかよ……。
嫌な気分だぜ。


春花の様子も心配だけどよ……。



海堂「おいっ……どこ行くんだ」


「一人にさせて……」



どうしたってんだ。
“氷帝”がそんなに嫌なのかよ。



海堂「この前アイツがテニスをやらなくなった理由を話しただろ??」


『ああ』


海堂「もう一つあんだよ」




え………


あれだけじゃなかったのか……



海堂「アイツは双子なんだよ。妹がいる」


『あの顔がもう1人??』


海堂「いや、正直言っちまうと妹のが全て上だ。成績も何もな。アイツと違って女らしい奴で、俺は苦手だけど周りの男たちはみんな好きだったな」



そんな事……
何も知らなかった。


なのに俺が春花を守る??
馬鹿げた話だよな。


海堂がうらやましいぜ……。



海堂「でも一つだけ春花が勝っていたものがあった」


『テニスだろ??』


海堂「ああ。アイツら2人でテニスやってたけど春花のが断然うまかった。でよ、たまたまジュニア大会に出てた跡部に妹は惚れて自信もあったみてーだけど……」





海堂「跡部は春花に惚れたんだ」




マジかよ……。
あの跡部さんが……。



海堂「それに腹を立てた妹が春花と家族の縁を切った。だから春花は今は祖父母の家で暮らしてるんだ。それが理由ってのもある」


『えっ……。じゃあ妹は今…』


海堂「氷帝でテニス部のマネージャーをやってる」





マジかよ……。



それはかなりヤバいんじゃねーの??



どうするんだよ…

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