ライナー



さらさらな綺麗な金髪に、眼球が落ちてしまうんじゃないかって心配になるほどぐりんとした大きな目
背は小さくて、同じ量の訓練をこなしているというのにどこか柔らかそうな女の子独特な体つきは…

「結婚したい」
[何言ってんだ!!]

机を挟んで座っていたクリスタの手を掴んでぼそりと呟くと、すぐその手をクリスタの横に座っていたユミルに叩き払われてしまう

「少しくらい良いじゃない」

払われてひりひりと痛む手の甲にふーふーと息を吹きかければ、大丈夫?と手に触れるクリスタの手

「結婚して!」

証拠にもなく再度ぎゅっと握って叫べば、少し頬を赤らめて笑いながらどうしようかなって犯罪レベルだ
むしろこっちが犯罪を犯してしまうレベルだ

[あんた目やばいよ]
「大丈夫、私アニも好き!結婚しよう」

クリスタの手は右手で握り続け、開けた左手でアニの手を握ると

[そういう意味じゃない]

私の横に座っていたアニはため息をつく

[ライナーこの馬鹿どうにかしろ]

またしてもクリスタの手を握っていた手をユミルに払われる
私のクリスタ!!と叫ぶとそっと無理やり空けられた右手に触れるクリスタの手とは似ても似つかないごつい手

『ナマエ、いい加減にしろ』

それはアニと反対側の私の横に座るライナーの手だ

「女的な目で見たらライナーが1番だから安心して」
『あ、あぁ』
[難しいこと言ったってこの馬鹿は分かんないよ]

まじかとライナーを見るとあははと頬をぽりぽりかいていた

[クリスタとアニは同性として、ライナーは異性として好きって事でしょ?]

静かに黙っていたベルトルトが要約してくれる
まぁ、あながち間違いではないのだけれども

「皆抱ける」

私の言葉に凍りつく空気
あれ、何かまずい事でもいったのか?

[女のナマエがクリスタとアニを抱くっていうのも気になるけど…]
[ライナー…を抱くか?]

普通逆でしょとベルトルトとユミルが引きつった顔で聞いてくるので

「ライナーかわいいし」
[可愛くはないぞ、なぁ?]
[僕に言われても…アニはどう思う?]
[可愛いわけないだろ]
[で、でも感じ方は人それぞれだから!]
『そんな目で俺を見るな!!!!』

私の手を放して両手で耳まで真っ赤な顔を覆うライナー

「ほら可愛い」
『もうやめてくれ…』



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