ベルトルト
彼女が笑う
それがたまらなく嫌だった
アニやライナーに続いてナマエもまでなんて耐えられないよ
[どうしたんだよお前]
楽しそうにジャンとマルコと話すナマエの手首を掴んだ
驚いていたのはナマエやジャンやマルコだけじゃない、僕もである
『あ、いや…』
この手をどう説明しようか
掴んだままって言うのもおかしいし、かといって放した所でもう遅い
見られてまっている訳だしと考えれば
「ジャンもマルコも内緒ね!」
聞えたナマエの言葉に驚く暇も無く体に回るナマエの腕
「ベルトルト結構ヤキモチやきなの」
ねっ?と僕を見つめるナマエの目は同意しろと言っていた
『ご、ごめん』
そっと申し訳なさそうに肩に触れると、ジャンが お前たち付き合ってんのかよー!と大げさに驚いた
[ナマエはとらないから安心してよ]
そしてマルコも笑って お邪魔しちゃ悪いし とジャンと共に去って行った
「で、本当は何よ」
2人が見えなくなったらナマエは僕から離れていつもの冷たい目をむける
安心した安心したんだ
『何でもないんだよ』
「意味わかんない」
安心したらナマエを抱きしめていた
「誰かに見られたらどうすんの」
『ジャンとマルコはもう知ってる』
あれは!ベルトルトのせいだ て、確かにそうだから反論は出来ないよ
『今のナマエが僕は好き』
溢れた思いは僕が手首を掴んだ理由をナマエに分からせてしまったらしい
「ベル1人になんて、頼まれたってしてやんないわよ」
馬鹿ね って笑うんだ
そうだよ、本当のナマエの笑った顔はさっき見た顔とは比べ物になら無い位きれいなんだ
『好き』
「馬鹿」
僕しか知らない顔なんだ
君だけは変わらないで僕と一緒に居て
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