[親父…すんません]

ちょっとお使いを頼んだだけだ
とある事でイライラして吸いすぎた煙草が無くなりそうで、最寄りのコンビニで調達してこいと車を停めただけ
待っている間にも1本車から降りて吸っていると土下座をする勢いで現れた組員の横には

「こんにちはー!」

いつぞやの高校生
ずっとまた会えないかなーって探してたんですよって、確か初めて出会ったのは2か月前くらい
制服が冬用から夏用に変わっている
蒸し蒸しとした鬱陶しい季節がやっと終わったと思ったら、違う鬱陶しいのがやってきた

『嬢ちゃん、自分が誰に何してんか分かっとるんか?』
「え?」

また携帯を取り出そうとしてるのか、鞄を漁る女

『金が欲しくて援交するんは自分の勝手やけど、相手したらアカン相手くらい見極めんと』

極道を相手にするなんて死ぬで
ワシの言葉にきょとんとする女は、やだなー!と笑いバシバシと腕を叩く
周りの組員がギョッとして、親父に何しとんねんと慌てふためく中

「援交なんてしてませんよ
ナンパですよ、ナーンーパー」

お茶しばきませんかのが良かったかなと頭をひねる女
どっちにしろ駄目だろ

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