梅雨も終わりカラッと晴れた日が続く初夏
早朝とは言えど陽は高く強く眩しい
歩く度にパンプスの中に入ってくる砂を気にする事を辞め、ただひたすらに浜辺を歩くと時たま吹く風がワンピースの裾を揺らし、帽子を攫おうとした
『〇〇』
声がする方に振り向けば、太陽に負けないくらい高く強く眩しい人が私に手を振っている
「伸一」
ボードを抱え、濡れた髪を撫で付ける仕草がなんとも様になっている彼を見つめては、この熱くなる頬は日差しのせいなのか
『おはよう、今日もいい天気だな』
忙しい合間にこうやってサーフィンを楽しむ彼に会うために、苦手な早起きをする休日
彼に出会って変わっていく自分がくすぐったい