クソ可愛い。キレイだ。きみはぼくの女神だ。
…あいしてる。
伝わり切れてねぇと思う。
どんなことばを紡いだって。
なァ、なまえちゃん。
なまえちゃんが思ってるよりおれは何百倍もきみのことをあいしてるんだ。
「なまえちゃん、クソ愛してるよ。」
おれはこうやって素直に言うんだが。
「はいはい、わかったよ。」
なまえちゃんはいつもこうやって流す。
おれは世の中のレディが大切だから。
「冷てぇ……、」
それでも自分の行動を後悔したことは一度もねぇし。
このスタンスを崩そうなんて思ってはいねぇけど。
「だってそんなこと、誰にでもいつも言ってるでしょ。」
そう言われたら、自分の取ってきた行動に少しだけ後悔が沸き上がる。
どうすればいいんだろう。
なまえちゃんだって、絶対ェおれのことが好きなのに。
冷たく流すことばの裏にいつも期待が隠しきれてねぇし。
素直におれの胸に飛び込んで来てくれりゃあいいのにな。
……って、おれがこんなだから素直になれねぇんだった。
「……なまえちゃん、」
「…わあ!?」
ことばでいくら言ったって。
伝わらねぇのがわかったからさ。
強行突破ってやつだ。
おれはなまえちゃんの柔らかく細ぇ肩を、後ろからふんわり抱き締めた。
………壊れるんじゃねぇかと思うくれぇの細さだった。
「ちょ、サンジ!?…何いきなり!!」
当然なまえちゃんは驚いて目を真ん丸にして。
少しだけ怒ったように声を上げた。
「………なァ、なまえちゃん、」
大事に、だいじに。
肩に回した手に力を入れて。
「……え、な、なによ…、」
なまえちゃん、なまえちゃん。
ずっときみを抱き締めていたいんだ。
抱き締めた肩越しに見える景色はおれが今まで見た中で、いちばん輝いてて。
だから、さ。
きみも、おれのことを抱き締め返して欲しいんだ。
そうすれば、かけがえのないくれぇ愛しい景色が見えるから。
「……………すき、だよ。」
大好きだ。
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