バニラシェイク3個で譲歩しましょう | ナノ


「…何してんだ、お前」

「何って、本読んでるんですが」



部活のない休日。

火神君の部屋。

足の間、後ろから抱き抱えられるいつもの定位置。


「暇なんだけど」

くしゃっ、と頭を撫でられる。

どうりでさっきからちょっかいをかけてくると思いました。

「何かしてればいいじゃないですか」

「なんでお前といるのにわざわざ別のことしなきゃなんねーんだよ」

本なんかいつでも読めるだろ、と本を取り上げられた

「…火神君」

「本なんか読んでるお前が悪い」

くるりと向きを変えられ、正面から抱きしめられる。

唇に触れた柔らかい感触。


「…かまえよ」

触れるだけのキスの後、こぼれた不満そうな声

そんなわがままも、ひどく愛おしくて。

「もう…しょうがないですね」

そんなこと言われて、聞かないわけないじゃないですか

ぎゅうっと抱き着いて胸に顔を埋める


「…バニラシェイク奢ってください、3個」

「は?…別にいいけど「あと、



めいっぱい甘やかしてください」



僕も、君に甘えたいみたいです




(でもほんとは、君の愛があれば十分です)



再び重なる唇

あたたかな温もりに包まれて、

(しあわせ、です)





―――――――
火黒企画ライオンと影ぼうし様に提出させていただきました!

初火黒だったり…
こんなので大丈夫でしょうか…!

すごく楽しかったです!
いつまでも火黒が幸せでいますように!!!



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