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放課後、数学の授業も臨也のお陰で無事に終わり、帰り仕度をする。
臨也は手ぶら同然で来てるので帰りしたくはあっという間に終わり、そそくさと教室を出て行ってしまった。

いつも一緒に帰ってたのに、なんだか寂しくなる。
もしかしたら朝のこと怒ってるのかな?


校門を出ると臨也の姿が目に入った。家とは逆の方向に歩いている。
気になったので尾行開始。
我ながら尾行が上手いと思う。
臨也は全く気が付いていないみたい。探偵気分でちょっと楽しい。

そんな事を考えていたら臨也が急に角を曲がる。

(あ、見失っちゃう!!)

少し小走りで追いかけ、角を曲がるとなんと臨也がこっちを見て立ち止っていた。

「うわ!!吃驚した!!」

「吃驚したのはこっちだよ。何で尾行なんかしてるの?気づいてないとでも思った?」

臨也だもん、気づかないはずが無かった。
多分最初から気づいてたんですね。はい。

「だっていつも一緒に帰ってるのに、先に帰っちゃうから朝の事怒ってるのかな…って」

「朝?ああ、あれの事?あれぐらいで怒らないよ。
先に帰ったのは此処によりたかったから。」

臨也が指差した先はケーキ屋さん。

「臨也がケーキ?なんで?甘いものそんなに好きじゃないでしょう?」

「食べるのは俺じゃないよ。新しいケーキ屋ができたって聞いたから莉緒に買って行ってあげようと思ったの。」

思わぬ展開。

「臨也!!ありがとう、大好きぃいい!」

「うわっ」

そう言って抱きつくと呆れながらも頭を撫でてくれた。

「じゃあ、ケーキ買って帰ろうか。」

「うんっ!」

ケーキを買って一緒に家へ帰った。
いろいろあったけど楽しい1日だった。


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(もう尾行なんかするなよ)(はい、ごめんなさい)



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