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「さあ、そんなことより帰るよ。」
そう言うと臨也は私の前に背中を向けてしゃがみ込んだ。
「臨也?何してるの?」
「何って、どうせその足じゃ歩けないでしょ?背負ってあげるから、おいで」
「本当?ありがとう、臨也優しい、超大好き!」
「はいはい」
こういう臨也の優しさが、私は大好きだった。
「ねえ、小さい頃もおんぶしてもらったよね?」
「そうだねぇ、莉緒は昔からドジで、よく膝を擦りむいたりしてたからね」
「そんなにドジじゃなかったよ! でも、ありがとうね。」
「はいはい」
臨也の背中は不思議と安心できて、心地よい。
小さい頃の思い出に浸りながら、
私はいつの間にか臨也の背中で眠りについてしまった。
(気持ちよさそうな寝息たてちゃってさ。俺の気持ちなんか知らない癖にね)
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