※短い



臨也は混乱していた。夢を視たからだ。というのも、それは普段自分が夢を視ないからという訳ではない。その夢で自らが、天敵である平和島静雄と、キスをしていたからであった。

(どうして)

夢の中の静雄は、臨也を慈しむように見詰めて、たおやかな指で臨也の頬を掴み取り、そして優しく優しく、啄むようにキスを繰り返した。

(なんで、シズちゃんなんかが)

全ては幻の出来事であるのに、唇には何か温かな感触が残っているように感じられて、臨也はまた戸惑う。夢で緩やかに撫でられていた頬が、未だに熱いのは何故なのか?

(シズちゃん)

夢は欲求の表れだという。臨也は自らが抱く気持ちを理解しきれずに、只固まっていることしかできなかった。

日常から剥離

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夢見の悪い臨也さん
それ正夢になっちゃいますよ



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