※会話文のみ
※来神



「好きな奴が出来たんだ」
「は?」
「だから、告白しようと思う」
「……そう」
「手伝ってくれ」
「なんで俺が」
「メールとか電話じゃ、あんまり誠実な感じがしないだろ。だから、手紙、書くことにした」
「話聞けよ」
「やっぱり古いか?」
「…いや。別に悪くないんじゃない」
「そうか。じゃあ、手伝え」
「それ命令?」
「どちらかといえば、お願い」
「……まあいいけど」

「拝啓、」
「固い」
「固い?」
「もっと気軽で良いんじゃない?」
「……気軽」
「うん」
「……」
「……」
「…………」
「…………」
「なあ、気軽ってどんな感じなんだ」
「私が悪うございました」

「大体さ、便箋がピンクてどうなの」
「封筒もだぞ」
「ばらばらだったら逆に嫌だよ」
「駄目か?ピンク」
「駄目じゃないけどさあ……でも女の子にあげるのに、男の子の方が可愛らしいって。どうなの」
「どうなんだ?」
「聞き返すなって」
「これ、母さんの拝借してきたんだ」
「お母さんの?」
「あと、これ貰った」
「……ハートのシール」
「可愛すぎるか、やっぱり」
「ベタすぎるのは否定しないよ」

「放課後体育館裏で待つ」
「本当ベタだね」

「参考までに聞く」
「うん?」
「手前はどんなやつが好みなんだ?」
「えー…俺ラブレターよりも直接がいい」
「へえ」
「まどろっこしいし」
「そうか。よし、分かった、好きだ」
「ふうん」
「手前が」
「……ん?」

「整理しよう」
「ん」
「そのラブレター、誰に書くつもりだったの?」
「手前に」
「つまり君は誰が好きなの?」
「手前」
「……」
「何」
「…君さあ…もっとこう、ムードとか、無いわけ」
「必要だったか?」
「まあ欲しかった。それなりに」
「だから俺、ラブレター書こうとした。んだけ、ど……」
「……」
「……ごめん」
「いや、うん。別に良いよ」
「ごめん」
「大丈夫だってば。なんで謝るの」
「…だって」
「過ぎたことだろ」
「ん……」
「それに経過はどうであれ、嬉しいのには変わりないから」
「え」
「あ、今の、無しね。口が滑った」
「いきなりデレんじゃねえよ…」
「ちょっと!」
「なあ今のおっけーってことで良いのか?」
「……好きに受け取れば」

「ねえ」
「ん?」
「それ、」
「……いる?」
「……。い、いる」

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来神どこ行ったー
それにしても仲良さすぎた…




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