わけわからん
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ユニフォーム、腕、髪、薬指、斜めがけバッグの持ち手、制服の袖、ジャージのゴム部分。もしそれを掴むことで、少しでも彼の動きを阻止妨害できるならなんでもよかった。
「…今度は一体何のつもりだ、狩屋」
霧野先輩みたいな、顔が整ってる綺麗な人にこうも鋭く睨まれると頬が緩んで、背骨から直に電流が伝わるような感覚に襲われる。あぁ、俺嫌がられてる。嫌われてるんだ、楽しい、この嫌悪感むき出しの目付き、たまらない。
「なんでしょうね、せーんぱい」
逃がしたり、蹴りを食らわされないように両手首をしっかり掴んで無理矢理壁に押し付ける。にやにやとどこか小馬鹿にしたような笑みを見せれば、綺麗な瞳はさらに細まりまた突き刺さるような視線が送られてくる。楽しい。拾われて幾日も経ってない子猫が、警戒心をむき出しにしているような顔。
至近距離まで顔を近付けて、かぷりと軽く鼻に噛み付く。じんわりと伝わった塩っ気と汗臭さに、どきっとした。
「…っに、するっ!」
ありったけの力で俺を引き剥がした先輩は、眉間に皺を寄せて、とても怖い顔をしているはずなのに、見開いた大きなターコイズの瞳はどこか俺を恐れているように見えて、不思議とそういう欲を掻き立てられた。
…もっと困らせてやりたくなったんだけど、まずは最初に何をしてやろうか。
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ただ自分に目を向けてほしいだけのマサキとガチでマサキが嫌いな蘭丸がわたしの理想像マサ蘭
蘭マサだと蘭丸ただのおかあさんやで
2011/11/07