未来から帰ってきた芽埜たちの日常に変化が訪れようとしていた。




     *     *     *




山本「はよー、ツナ、獄寺」

ツナ「おはよ、山本」

獄寺「ケッ」




いつも通りの登校時間を過ごす。
3人で登校して校門へ。


そこには……




瑠香「おはようございます。いきなりですが制服違反です」

雲雀「………。」




…にっこり笑って宣告してくる瑠香と瑠香にくっつく雲雀の姿が。
ツナは苦笑しながらも瑠香に挨拶を返した。

だが同時に思う。
そんなにくっつかれて邪魔ではないのか。―――と。




雲雀「獄寺隼人、あとで反省文ね」

獄寺「あぁ!?」

瑠香「当然です。だってその着こなし方は違反ですもん」




ビシッと制服の違反を指摘した瑠香の頭を雲雀が撫でる。
まるで子供に対するような態度だ。

だが瑠香はなんだか嬉しそうなのでツナは何も言えない。




瑠香「あと、山本くんはネクタイしてください」

山本「悪ぃ。俺、ネクタイ苦手なんだよ」

瑠香「もー」

獄寺「てめぇなんでそいつには甘いんだよ」

瑠香「頭良くても態度悪かったらそうもなります!」

獄寺「てめっ」




「あ、みんなおはよー」




山本「!
芽埜!今日は遅かったんだな」

芽埜「ん?あー、うん。今日お父さんが帰ってきてて……綱吉の家行っていい?」

ツナ「うん。なんとなく察した」




並中の校門をくぐり抜けた芽埜の格好は並中の制服だ。
彼女が並中の制服を着ているのにはちょっとしたワケがある。

4日ほど前だが芽埜は東眞の提案により並中に転入してきたのだ。




「まっ、待って!!俺が悪かった!!だからっ、」

「待つわけないじゃない?朝から騒ぐなっていつも言ってるでしょ」




芽埜が校門をくぐり抜けたのと同時刻、その後ろから走ってきた人影が2つ校門を通り抜けようとする。
その瞬間雲雀のトンファーが空を切った。




「Σ殺す気か!?」

雲雀「ち。

「あらいやだ、この男本気で舌打ちしたわ。ムカつく(黒」

ツナ「お、おはよう琉輝。琉衣さんもおはようございます…(苦笑」

琉衣「おはよう、沢田くん。今日も絶好の弄り日和ね」

芽埜・ツナ「Σどんな日和なんですか―――!?」

琉輝「どんな日和か分かんねーけど、まぁ…どうでもいいじゃん?」




因みにこの2人も転校組だった。
現在2人は鈴蘭と共にボンゴレが修復してくれた音羽家に住んでおり、黒曜メンバーも鈴蘭の意向でそこに住んでいる。
亞琉はそこで執事として働いており、クロームたちはそこから学校へ通っているのだ。




雲雀「どうでもよくないよ。君も違反だよ、音羽琉輝」

琉輝「は?」

雲雀「髪」

琉輝「勘弁しろよ!これは染めたあとだから!…ぎゃっ!?」

雲雀「嫌だ」




融通が利かない。
雲雀はトンファーを構えると琉輝を追って走り出した。




山本「なんかもう恒例って感じなのなー」

ツナ「(止められないけど頑張って、琉輝)」




彼氏だがこれは流石にどうにもできない。
雲雀相手にどうこうできるわけがないのだ。

瑠香は別として。




瑠香「そうだ。今度集団転校生が来るそうですよ」

獄寺「は?」




瑠香が余りにもうるさいので最大限に譲歩してアクセサリをひとつ外した獄寺がきょとんと目を瞬く。
芽埜は獄寺と同じようにきょとんとしながらも瑠香に詳細を聞いた。




瑠香「ほら、この間戻ってきたとき地震が起こったって言うじゃないですか。
それでまた地震が起こってはいけないので並盛のような地震の少ない場所に来るそうです」

ツナ「な、なんか申し訳ないんだけど……」

獄寺「………!
ご安心を十代目!十代目に危害を加えるような奴であれば……シメます!」

芽埜・ツナ「Σそれはダメ―――!」




再びの非日常




琉輝「ぜー…はー……」

雲雀「しぶといね」

琉輝「鈍器も刃物も痛いんだよ!!もうやだ!お前怖い!」

雲雀「じゃあ縛ろうか」

琉輝「手錠もアウト!!」




「くす……、相変わらずみたいね」




騒ぐ彼らを見て屋上にいた影は笑みをこぼす。
その横に立つ人物を連れると影は消えた。




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