世界でいちばん愛しい君へ


「いや〜〜〜しかしお前らも強くなったねェ。まさか本当に鈴取られちゃうとはねェ」

「へへ!俺ってばカカシ先生追い越しちゃったかもよ」

「何言ってんのよ!エラそーに」

「ナルトのくせに」

「「ねー?」」

「フフ…ま、でも何だ。俺だってまだまだ若いからな。こないだも…あるスゴ〜イ新術を開発したんだが、それが……」


 グゥ〜


「あ!そうだ!まだ帰ってきて一楽ラーメン行ってねーってばよ!」

「あー私も昨日からの演習でちょっとペコペコォ〜」

「サクラに同意ー」

「………(…昔は何にでもいちいちリアクションしてくれる可愛い奴らだったのになぁ…)」


あれ、先生如何したんだろ?
哀愁漂ってるような……。


「よし!ここはカカシ先生に奢ってもらうってばよ!」

「あ――っ!さんせーい!!」

「…悪いな。俺はこれから新チームの小隊リスト作って提出しなきゃならんから、これでドロン」

「あ!逃げた!」


煙をまいて逃げた…。
あっ、そう言えばカンナの事忘れてた、いっけね。


「私、弟子迎えに行くからそれじゃ!」


 ボン














「「……カイアに弟子ィ――!!??」」














「…よ!」

「…先生、待ち伏せしてたでしょう…」

「ハハ、お見通し、か」


火影邸の前に出た時先生に連れ去られた。
あーぁ、これでカンナの機嫌が三割マシで悪くなるや。
でも、そんな事も気にならないなんて…ハァ、私は相当溺れてるらしい。


「二年間本当に大蛇丸の所にいたのか?」

「ううん、一年だけ。あ、でも、サスケとも修行したりしたし、大蛇n…丸にも一回だけ勝った、卑怯な手で!」

「そうか。何したんだ?」

「お昼ご飯に毒盛った」

「(コイツ……恐ろしい子…!)」


まああんまり効かなかったんだけどね。
流石大蛇兄…変態だから毒も効かないんだ、きっと。
持ってたストックの中では一番強力なの使ったのになぁ…。


「…カイア、」

「…?」

「二年前に言えなかった言葉、言ってもいいか?」

「!」


そっと唇が触れ合った。
まるで、あの襲撃の日のやり直しか何かのように。


「………好きだ」

「…っ、遅いです、…バカ…先生の、バカ…!」


本当に……遅い。
何で好きだって言った日から二年経って返事するんですか。
もし気が変わってたら如何するつもりだったんです?


「…ふ、…っぅ…」

「泣くな泣くな」

「バカぁ…!」

「お前ねェ…」


涙しか溢れてこない。
ああ、もう、私だって―――


「―――好き…!」


大好きなんだ。
二年間ずっと、忘れる事なんてなかった。
忘れられないくらい――想ってた。


「好きです、」

「あー、もう…お前って本当に…」

「?」

「おバカさんだよネ」

「バカ?!」


スザクとかナルトとかならまだしも私が…バカ!?


「考えすぎなんだよ、お前は。で?住むとこどうする気?今から探すにしてもいい物件なんて早々見つからないよ?」

「ですよね……ハァ…」

「……うち来る?」

「…ッ?!///」


そ、それって、その…つまり、…えーと…。


「ど、…同棲…」

「んー、ま、そういうことだな!」

「〜〜っ…わ、私カンナもいますし…」

「一緒でいいと思うけど」


え…ええ――!!??
でもでもと色々と理由を並べて見るものの全てスルーされた。
どうしろっていうんだ。


「俺がお前と一緒にいたいんだ……って言えば分かる?」

「!、…せん、「カカシ」…う、」

「前は読んでたデショ?」


にこーっと笑う先生から逃れられない。
気のせいか先生の笑みが黒く見える。
あ、あれ……どうしたんだろう、私の目。


「ホーラ、早く決める」


 ぐいーっ


「いひゃいっ!!!」


恋人の頬の肉を引っ張るのは無だと思います!!
酷いし痛い!


「い、いっひょにしゅみまふー…!」

「はい、合格!」

「うう……」


半ば無理矢理の気も……ま、いっか。
衣食住確保できたし。
それに……えへへ。


「(三食カイアのご飯ゲット…!)」

「(カカシさんと夢見た同棲…えへへ//)」


世界でいちばん愛しい君へ


「師匠、この男嫌いです」


 ドガッ


「イラッ))…カイア、俺この子苦手」

「仲良くしてください!!」


 
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