「お砂糖!」

「あ?えー…スパイス?」

「素敵なものを一杯…か?」

「全部混ぜるとむっちゃ可愛い女の子が出来る…ハズだった!だけど、クルミちゃんは間違って余計なものまで入れちゃった!」

「待て―――!!!!!」

「なにさ」

「それ下ネタだろ!?」

「ふふん、間違って余計な物まで入れちゃった!それはせいえk「しゃあんなろ――!!!!!」


赤ちゃん、出来ました。


僕たちの担当上忍クルミちゃんとゲンマさんの間に赤ちゃんが生まれたらしい。
何でも大層な可愛さだそうでゲンマさんの頬が緩み切っていたのも記憶に新しい。
そんなこんなで会いに行く事になったのだが……冒頭の会話によりサクラに粛清される事に……。


「あのね、アキネ!子供が出来るってそう言う事なの。笑い話とか下ネタにする事じゃないのよ。分かった?」

「……はい」

「生命の神秘をまったく分かってないわね!!」


『男と女が愛し合う…キャ――!!!!私もサスケくんと!!!』なんて騒ぎ出したサクラについていけない。
アキネはアキネで『ナルトと…はうあ!?///』とか言ってるし。
ミヒロは自分の世界に飛び立った。
はあ……僕には良く分からない世界だ。


「あれ…、静那、くん?」

「あ、ヒナタか……」


此処は産婦人科。
看護士でもないヒナタが治療室から出てきた……それは、つまり…。


「ヒナタもか。おめでとう」


あれ?おめでとう?
この場合は僕が親になるのか?
あれ?


「ち、違うよっ!?わ、私は…その、えっと…そう!せ……生理不順で………//」

「そういうこともあるのか……。大丈夫か?」

「…う、うん……」

「そうか……よかった」

「え?」

「赤ちゃん出来てないんだろう?」

「……うん」

「出来ちゃった婚は勘弁だからな。僕なら正々堂々結婚を申し込んでから正々堂々作ってやる」

「〜〜〜っ?!///」


 スパコ――ン!!!!


「アンタ何言ってんのよ―――!!!!!」


痛い……今日は厄日か。
もしかして、自分の恋人にそう言う事を言ってはいけないのか?
………そうか。


「悪かった、」

「あ、う、ううん///」


すっと手を差し出せばヒナタがゆっくりと手を重ねてくる。
うん、後ろで自分の世界に飛び込んでる三人は無視だ。
元々クルミちゃんのお見舞いに来たんだからな。


「失礼する、」
「失礼します…」

「!、あらぁ〜…静那くんとヒナタちゃんじゃないですか〜。どうかしましたぁ〜?」

「その、お見舞いに…」

「あらあらまあまあ…嬉しいですねぇ〜。そうそう、子供はまだ此処にはいないんですけど…見たいですかぁ〜?」

「まあ…それなりには…」

「うふふ、素直じゃないですね〜。もう直ぐ授乳の時間ですし、待っててもらってもいいですよ〜?」


授乳?それは乳をやる行為……流石に僕は、


「お乳をやる前には出て行ってもらいますからね?」

「ハハ……クルミちゃんはエスパーにでもなったのか?」

「うふふ。あ、そうです、二人の子供は可愛いでしょうね〜」

「「?!」」

「それに、里一番の注目株ですよ〜!神龍と日向ですからねー、一体どんな子が生まれるのやら」


思いを馳せているのか先生は青空を見つめだした。
僕らの…子供、か。


「あ、あああ、あの、…」

「?」

「そ、その、わ、わたし、」


―――とびっきりのサプライズ



(本当は、出来ちゃったの…)
(………ホント、か…?)
(…う、うん…)


(その一年後、ミヒロ曰く『里一番のロイヤルベイビー(笑)』が誕生したのは言うまでもない)



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