平子くんと平子ちゃん。A


「僕、たまたま翠さんと阿散井副隊長が一緒にいるのを見かけたんです…」


(白鳥さんと恋人になれてからずっと幸せでした。
でも、休みの度に一緒に過ごすたびに思ったんです。
友達だった時とやっている事が殆ど同じだって!
白鳥さんも同じ事を思っていたみたいでその日から『恋人とは何をするのか』を調査する事にしました。)


「「(いや、何でやねん。)」」


『恋人とは何をするかの調査』?何や、それ。
言うてしまいたいが、花達は至って真面目やから困る。
そんな事言うたら涙目なって落ち込むに決まっとるからなァ。


「そ、それでですね……僕お二人に聞いてみたんです」

「お、おう。それで…どやった?いい事聞けたんか」

「それが………お二人ともそう聞いた瞬間殺気立って…!」


「「(はァ?)」」


「「…恋人が…なんだって?」」


「それで、僕…!」


怖かったんか。
まあ、あの二人に睨まれたらもうあかんわな。
花なら涙目なって逃げとるとこや。


「結局聞けんかったんか」

「い、いえ。聞けました」

「お。やったやん」

「でも……」


(翠さんと阿散井副隊長が教えてくれたのは『恋人がする事』ではなく、どうすれば『浮気を防げるか』でした。
元々浮気の心配なんてしてないのにそんなものを聞かされたら僕はどうしようもなく白鳥さんを疑ってしまいそうで…!
だから、耳を塞いで逃げたんです。
そしたら―――)


「そしたら二人とも凄い形相で僕を追ってきたんですよぉ…!」


あー、そらトラウマやわ。
結局その後花は四番隊隊舎に篭って一歩も出ぇへんかったらしい。
四番隊隊舎は卯ノ花隊長がおるからなァ。
迂闊に手ぇ出せへんもんなァ…。


「で?その後は?」

「その日、私も翠ちゃんに聞いたんです……」

「二人して同じ行動取っとるんか…?!」


お兄の表情が驚愕に変わる。
無意識で同じ行動取るなんてどんだけバカップルなんやーって顔やな。


「翠ちゃんこう言いました………」


「………男は…、男は尻に敷いとけばいい」


「「「(えええ?!)」」」


尻に敷いとるようで敷かれとったんや。
あァ…でも、彼、見た目は兎も角意外とヘタレやからなァ…。


「白鳥ちゃんは、そんな女になったらあかん」

「え?あ…は、はい…??」

「そ、そうですよ!平子隊長の言う通りですっ。白鳥さんは今のままがいいです!」

「花太郎くん…//」

「し、白鳥さん…//」


何やいい雰囲気やな。
そっと部屋を出て影から見守れば二人は手を繋いでのほほんと笑い合うとった。


「あの二人、案外おバカさんやな」

「二人とも鈍感やからなァ……」


今のままで十分恋人らしく見えるんやけど。
…そういえば、隊長達はどんなアドバイスしたんやろ。
気になるわァ…。











*奏司・ルキアの場合*

「恋人同士で何をするかはそいつらの自由だから好きにすればいいだろ。思考とか趣味も色々だろうしな……は?俺ら?俺らは専ら昼寝だが??何かするのも面倒くせー」

「だからと言っていつもぐうたらしておるわけにはいかぬだろう!」

「じゃあ、甘味屋行くか」

「うむ」

大体ルキアに叱咤されて行動する。
行動範囲は大体甘味屋とか食堂。


*蜂陳・夜一の場合*

「恋人同士で…ですか。そうですね………言えない事ということにしておきましょうか。あ、決して淫らな意味ではないですよ?」

「昼間から盛る男が何を言うか」

「何を言ってるんですか、健全な証拠ですよ。それに、甘い匂い……嫌いじゃないでしょう?」

「まったく………困った男じゃのう」

基本大人の恋。
行動範囲は現世だったり尸魂界だったり。
意図もなくエロティックな発言してみたりするお二人です。






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