「好きよ」

ありきたりな言葉を重ね、霊夢はいつものようにキスをしようとする。私はそれを受け入れる。霊夢は私じゃなくても良い、と思っているに決まっているのだ。誰にでもキスを求める。温もりを求める。嗚呼、いつもと変わらない甘ったるくて、濃厚なキス。何度も角度変えて攻めてくるけど、結局いつもと同じことをするだけ。なんでだろう、最初はあんなにも感じたのに、とろけそうになったのに、今はこんな時間を早く過ぎ去ってもらいたいだけ。今日も霊夢は私を見ない、一体誰を見ているの?私を重ねて、誰を…?そう考えると少しだけ、ほんの少しだけだけど霊夢が愛おしく感じた。きっと、もうすぐ終わりが来そうで、悲しかったから。私は今日もそう、想いながら霊夢にされるがまま体を重ねるのだ。苦しくて、切なくて、飽きっぽい私の愛。ねぇ、知ってた?恋より愛の方が重いの。貴女が私を見てくれなくても、私は貴女を見たい。これが、私の愛だから。




結局今日も一緒。だけどね、終わりなんて来て欲しくないの
2010 04 26


 
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -