八尺ヒヅメ | ナノ
八尺ヒヅメ

過激派「明星」の一員である、パイロキネシスと熱を操る異能者。22歳。花屋「ぬばたま」で働いている。身長190cmで身体能力が非常に高い。
父親、ワダチは保守派組織「幽世館」のリーダーで、異能者のことは昔から知っていた。
父親をK子に洗脳され、かつての仲間を皆殺しにされたが、父親の洗脳を解くということで一定の決着をみた。その後危うく殺人を犯しかけたが、何とか日常に復帰。武器も所有せず、異能もあまり使っておらず、普通の人間のように平和に暮らしていたが、自身の異能の不安定性と溜まった自己の変化へのわだかまりから精神不安定となり、再び武器を取る。その矢先の突然の戦闘で身を自ら焼き大火傷を負い、一時は生死の境を彷徨ったが、奇跡的に命を取り留めた。

、父親を奪還しようとした際、アモルフ(の手先の桂川ツバサ)からネクタールを入手して使用したことがある。

幽世館滅亡の際に、異能覚醒したての亀井愛信に、頭と足を治癒されている。



★ちょっと細かいけどすごくだいたいな今までの遍歴。

2013年6月 全ての因縁のはじまり。妹に追われ行き倒れた、ミノリと顔馴染みの記憶商沙羅マブイを保護。その後、殺人鬼チョークの殺人現場に出逢い、警察につき出そうとしたら交戦となり、異能を引き出された挙句あっさり敗北。その後何故かチョークはヒヅメを病院に連れて行った上ヒヅメの勤める花屋に顔を出すようになり、振り回されるうちに一旦は彼を信用する。

8月 中旬、自宅を自分の父親、そしてマブイを追うK子が急襲。マブイをなんとか逃がしミノリと共に立ち向かうが、生きているかもしれないという希望を持っていた父親が洗脳されていた事実、更に「弱いな」と言われたことに衝撃を受け、声も届かず大怪我を負って敗北する。
現状に不満も持たずのうのうと暮らしていた自らの弱さに不甲斐なさを感じ、強さに焦がれたヒヅメの目の前に、女子高生桂川ツバサが現れて「ネクタール」を勧めそれを了承。ミノリに嘘をついて病院を抜け出し摂取。案の定異能を振るうことへの快楽に呑まれ、禁断症状に苦しんで立派に中毒になる。

9月
ボロボロになった自分への罪悪感を抱えながら、欲望のままに燃やし続ける日々は、ある台風の日にミノリと戦闘し川へ落とし「殺したかもしれない」と思ったことで終わりを告げる。自宅の整理をし父をおびき寄せ、戦闘の果て死を望むが、自らを気にかける必要はないと言われ、病院にいたときに名刺を交換した亀井愛信と鶴見皓賀に拾わされ、禁断症状からは完全に脱却する。しかし、異能への恐怖はトラウマのように増幅する。この頃、ミノリが打倒K子のため声をかけた警察官・桐生燈烙と顔合わせするが、当初は警察官という立場に対しても恐れていたのでミノリの言う通りに心を開くことはなかった。

10月
実家の跡地で出会った青年霧生燈冴に完膚なきまでに叩きのめされる。情報を聞きに来た桐生燈烙に異能を振るうことの恐怖を打ち明けると、その身を持ってヒヅメの異能の限界を受け止め、自らの異能が完全にコントロール下にあることを教えてもらった。父親と幸福を取り戻すことを固く誓い、自信をつけて再び霧生と交戦し、互角な戦いの末辛勝する。
その後再会した彼はネクタールに手を出しており、桐生の人間的な弱さを知ったヒヅメは不器用なりに彼を励ます。桐生燈烙という人間に対しての思慕が積みかさなるが、立場はそれを許さない。

11月
チョークがK子を探したいと申し出たために情報を渡す。チョークはK子と接触し、秘密の協定を結び、ヒヅメの復讐劇を見たいと申し出る。

12月
桐生燈烙と相棒、斑鳩雄大の仲違いにより父親奪還計画一時中断。ミノリは明星への忠誠を確認した上で、ヒヅメに桐生への連絡先を渡した。
ミノリはその後K子に洗脳される。

2014年1月
桐生燈烙とミノリと共に父親奪還作戦。その場には桐生が雇った情報屋、狭間駿が来ており、K子を隔離説得、見事成功し、K子は父親の解放を確約。しかしその場にいたチョークによって建物は火を放たれて、桐生がそれに対峙する。それを知ったヒヅメは怒り狂いチョークへと敵意を向けるが、狭間と桐生の説得で押しとどまり、全てを桐生に託す。チョークは狭間と取引し去る。
父親は解放されたが、K子も姉との仲直りを果たしており、彼女たちを恨まないように念を押されたことで、意識していなかったかすかなわだかまりが生まれる。

その二日後、父親との生活をぎこちなく再開させたヒヅメの前にチョークが現れる。自分を殺すか自分の仲間にならないと父親が死ぬ、と嘘の脅しをかけられたヒヅメは遂にチョークに致命傷を与えるが、殺人犯として警察に追われることを悟る。理不尽を嘆き叫んだヒヅメの声を聞いた狭間によって、なんとかその場から救い出されるが、異能が彼女の体を蝕んで瀕死となる。その場に居合わせた青年、葵と狭間の前に謎の水柱エイレネが現れ救済を申し出るが、狭間が所持していた友人、ブライアン作の治癒の氷「トゥインクル」により一命をとりとめる。その際ヒヅメの肉体にはエイレネが所持していたミミズのような謎の物体が組み込まれる。

狭間の手回しで父親と知り合いであった保守派組織「帷」に匿われたヒヅメだが、罪の重さと失われた未来への思いに苛まれ数週間ふさぎ込む。狭間が機転で打開策を見つけるも最初は拒絶していたが、未来の希望を見ながら生きて行くことを誓い承諾する。


三月
初旬は花屋で平凡な生活を送る。罪深さゆえに、二度と他者に力はふるえない。父は帷に残り、狭間とも気持ちは噛み合わない。それでも未来しか見ていないヒヅメの前に、異能の淀みの症状として、自らの虚を責め立てる亡霊が現れ、更に精神は混迷を極める。桐生との距離感、夏希に学んだ無条件の愛、全ての因果は絡まり、チョークへの恨みという形で噴出。ナイフを手に取り殺害を誓った。

しかしその矢先、暴走状態に陥った、忘我状態のチョークと偶然の邂逅。圧倒的な力の前に殺害されそうになるが、恨みの裏返しの感情が生きる希望を思い起こさせ、最後の力を振り絞って、チョークごと自分を燃やし尽くす。生死の境を彷徨って東都病院に運ばれたが、其処で偶然、弟が同じ病院に入院している三千世界に奇跡を与えられ生還する。


四月
目覚めたヒヅメに以前のような憤怒はなく、足りない所を補うように与えられはじめた愛に、守る為に戦う必要性を感じなくなる。全身火傷で動くことが出来ないが、この怪我が綺麗に治ってしまうことを、正直望んでいない。………





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