お昼を片手に、最近出来たランチ仲間の元へ。
「ツナーお昼食べよー」
「名前ちゃんこっち」
教室のドアを開ければ窓際の席でツナが手を振っていた。お邪魔しますと前の席の椅子を引き座る。
「今日も1日長かった」
「否まだ学校終わってないからね」
ツナは私の周りでも数少ないツッコミキャラで大変貴重な存在であると知ったのはつい最近。お互いの苦労話から仲良くなった訳だけどね。あ、私これでもツッコミ要員なんです一応。
机の上に今日の昼ご飯を置く。袋から一つ取り出し一口大に千切り口に放り込む。
「名前ちゃん、それ」
「うん?ぷちぷちだけど」
昼ご飯がぷちぷちで何が悪い!ぷちぷちは素晴らしいんだぞ!と力説を始めれば分かったからと呆れたようになだめられた。ちょいと冷たいんじゃないかいツナ?
「む、美味しいのに」
「それだけでお腹空かないの?てかぷちぷちじゃないからねそれ。ゴールデン〇ョコレートだから」
何さ知ってるよそんくらい!!ただ私の妹が小さい頃『ぷちぷち』って呼んでたからちょっと癖になってるんだよ!ぶちぶちと言い訳を言いながら二個目のゴール〇ンチョコレートを取り出す。
「何個食べる気!?」
「3つあるよ」
「どんだけ!?」
「さすがの私も3つも食べないよ」
「じゃあ何で」
「おやつにしようかと…。あ、ツナも食べる?」
お一つどうぞとミ〇ドの袋を差し出せば、いらないと拒否されてしまった。
「昨日ミス〇のメールで〇ールデンチョコレート復活って文字見たから今日の朝一で買って来たんだ」
朝から駅前まで行って来たの!?なんて驚いているツナを横目にドーナツにかぶりつく。
「ちなみに朝6時に家を出たよ」
「十分過ぎるだろう…」
「私のドーナツに対する情熱は凄まじいものなんだと、覚えでおくといい」
疲れたように呟くツナに宣言しといた。あー、やっぱりこの黄色いぷちぷちがいい感じだわ。
甘 い 誘 い
「うまー幸せ」
「良かったね…(名前ちゃんのこの幸せそうな笑顔が好きなんだよなあ…)」