「そう言えばさ」
「急に何だよ」
「あの文字誰が書いたの」
キョトンとして首を微かに傾ける仕草が可愛いと思ってしまった私は悪くない。綺麗な顔をしたグリーンが悪いんだ、私は悪くない。
「ラブレター」
「ああ、あれな」
少し考える素振りを見せるグリーンをじっと眺める。うーん、何をしても絵になるよなぁ。
「ヒビキに頼んだ」
お前は可愛い後輩に何を頼んでいるだ。
いや、直接的な愛の言葉なんか書かれてはいなかったけどさ。時間と場所の指定と一言だけだったし。けどそれってどうなのよ、先輩として。
「グリーンがそんな事他人に頼むなんてね〜。以外」
「………仕方ねぇだろ」
軽く苦虫を噛み潰しみたいな顔をされた。
「…なぜに?」
な ん つ ー か 、 そ の 、
「俺の書いた字なら分かるだろ?」
「まぁね。グリーンからそんな手紙をもらった日には嫌がらせか、なんの冗談かと思って即ゴミ箱ぽいっだね(本当はそんな事しないけどさ)」
「やっぱりな」
「お前は私をどういう目で見とんじゃゴラァ」
御題『照れ屋な彼のセリフ』より
Site:
確かに恋だった