ノートと睨めっこしている幼なじみ2人を、向かい側からぼけっと眺めた。相変わらず綺麗な顔してんなぁ。
「現実逃避はいいからさっさと手を動かせ。それと独り言の声がでかい」
「……二次関数嫌い」
俺が格好いいのあたり前だろ〜、なんて言ってるがスルー。
せっかくの日曜日なのにわざわざ図書館にまで足を運んだのはテスト勉強のためだったりする。学生ならだれしもテンションは下がるものだ。その上数学は私が嫌いな範囲である、…放棄くらいしたい。
「追試…」
「止めて!言わないで!」
どうしてこう、ぽろっと人が気にしている事を言うかなこの無口な幼なじみは。
「赤点取って夏休み返上で補習受ける気かよ」
「そんなの誰も望んでないから」
なら頑張れよ、て言われてもやる気が起きないのは仕方ない。
「おい」
「なによ」
少し休憩しようと思いグリーンの横に席を移動し、軽くもたれかかる。癒やしが欲しいんだよ。
お、 お 前 、 近 す ぎ !
いいじゃないこれくらい。私達恋人同士だし。
顔を微かに赤くしたグリーンにちょっぴり笑ってしまった。
(ベタベタするなら余所でやれ)
((……(レッドの目が怖い!!)))
御題『照れ屋な彼のセリフ』より
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確かに恋だった