我が家には姉が小さい頃祖母が購入した七段造りのお雛様があるのですが、私達三姉妹は毎年雛祭りの日にそれを出して記念撮影をしていました。今思えばあの頃何故記念撮影をしていたのか、解せません。
しかしある年、妹がお雛様の顔が怖いと言い頑として台を組み立てようとしませんでした。怖がらせるのもあれだから、とその年はお雛様を出さなかったのですが、その次の年、お雛様を克服した妹がまたやらかしました。こともあろうにあの小娘、お内裏様の首を落としてしまったのです。ゴロリと転がった彼の首。それを見て泣き出す妹。そしてガムテープで接着しようとするアクティブ母上。勿論首はくっつきません。仕方が無いので今年は首無しで行こうと言う事に。雛壇の中に一人だけ首無しのお人形、軽くホラーです。
色々あったものの恒例の撮影を終え、お雛様を片付けて4月に入ったばかりのある日。現像してきた写真を見た姉が叫びました。「ここ見て!人の顔みたいなの写ってる!!」この人はとうとう馬鹿になってしまったのか、と幼い私は呆れつつも写真を覗き込みました。すると、確かにありました。右上に男性の顔が。そしてそれに加え、青白い斑点が写真全体に散りばめられています。水玉模様にした覚えなんか無いんですけどー!と笑いながらも冷や汗が止まらない三姉妹。その翌年からです、家中で説明の付かない物音や足音が鳴り始めたのは…。



この書き方だと怖くないですね。勿論ノンフィクション(・ω・)




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