1品目。
『バイト……募集?』
入り口付近のドアに貼ってあったバイト募集の広告。
バイトを探していたこともあってとても魅力的に思えた。
『……時給800〜?』
え、北海道にしてはかなりいいよ??何それ最高。
私は少しワクワクしながら注文をする為にベルを押す。
「はい、お待たせいたしました!!」
元気にオーダーを受けに来たのは……あ、あれ?
『し、小学生?』
「ち、違います!?高校生ですよ?!」
ぷんすか、と頬を膨らませつつ怒るちっちゃい女の子。
ああ、可愛い……じゃなくて??
『ご、ごめんなさい……あの、随分可愛らしいから』
必死にフォローを入れると花が咲いたような笑顔で許してくれた。
なんか、わかりやすくて可愛いな、小動物みたい。
『温玉ドリアのセットで……』
「はい、他にご注文は……?」
ああ、忘れてた。
『あの……バイト募集の張り紙見たんですけど、まだ募集してます?』
確認してきますねー!!なんていいながら下がって行く女の子。
ああ、あんな可愛い子がいるなら楽しいバイトになりそうだ……
いやいや、私女だけど。
なんか発言が危ないけど。
『まーだかなぁ』
上機嫌でドリアを待つことにした。
久々に外で食べるからかな、多分そうだ。
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