「ほおら」
「は?」
「いや仮にも先輩に は?ってキミ。は?って」
「猿山の大将のマネ?」
「え?それ猿じゃん……違うよ越前くんちの猫のマネ。ほおら」
「ゼンッッッゼン違うんだけどいい加減にしてくれる?謝って」
「え?え?ご、ごめんごめんなさい怒りすぎじゃない?え?どうした?」
「カルピンはそんな鳴き声じゃないッス」
「あーそうカルピン。鳴き声教えてよ」
「やだ」
「もう一度言うけど私先輩なのは知ってるね?」
「やだ」
「会話くらいしてよ!」
「もうナマエ先輩うるさい」
「申し訳程度の先輩呼び。鳴き声教えてよ〜気になるよ〜」
「教えない」
「あ、もしかして知らないんだ。飼い主なのに知らないんだ〜」
「そんな手に乗ると思うの?」
「の、乗ってよそこは」
「……ホァラ」
「え?」
「……」
「いたいいたいいたたたた踏まないでごめんね聞こえてたよ、ほうらって鳴くんだね」
「アンタなにが聞こえてたんスか?」
「ア、アンタ……発音が難しいんだよね」
「ホァラ、だよ。ホァラ」
「よーしよしリョマピン良い子だね〜イタタタタタタタつねらないで!」
「気安く撫でるからだよ」
「先輩なんだから気安くても良いじゃんごめんね……」
「ね、マネしてよカルピンの」
「え?難しいんだよ……ほおら!ほうら!ほらら、ほら、ほぅら!ほ、ほあら!ほあ、ほぁーらー!ほぁら!あ!今のいい感じに言えた!どう!?」
「あ、部活始まっちゃうじゃあね」
「お、おまえー!!!」