毒の花 | ナノ

「それでですねサイタマさん…」

「あ?おう。なんだ」

私の手の平から生えてきた花に「どうせマジックだろ」とかなんとかケチつけて来たのでツルで縛り上げた後、私はサイタマさんに正座で向き合った。

「ここに住まわせてくださいっ!」

「却下」

「え、なんで」

「いや寧ろなんで普通に住まわせてもらえると思ってたんだよ。おかしいだろ」

よっこらせ、と難無くツルを千切って立ち上がったサイタマさんの足に乞う様に縋りつく。

「お願いしますぅ…また飢えちゃうんですよおおお死んじゃうよおおおお」

「だぁああうっるっせぇな!!住みたいなら働けアホ!」

私のことなんかいないように普通に歩いていたサイタマさんが立ち止まって怒鳴る。言ったね?言ったね?

「働きますので住ませてにょりん!」

「うざいからやっぱ却下」

「すみませんでした…」



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