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※後夏フライング捏造話です。



「よし、着いたぞ」
「ここが宮地君のお家…」

宮地君と付き合うようになって初めて迎えた冬休み。私は宮地君の実家に招待されることになった。これから宮地君の家族と会うことを考えると、緊張でドキドキが止まらない。

「そうだ…む、そんなに緊張しなくても大丈夫だぞ」
「えっ」
「…顔に出てる。いつまでもこうしていても寒いだけだ、入ろう」
「う、うん」

どうやら緊張が顔に出ていたみたい…そんな私を安心させてくれるかのように宮地君は優しく笑ってから、玄関のドアを開けた。

「ただいま」
「あれ〜龍じゃん。お前、今日帰ってくるんだったのかよ」
「げ、兄貴!?」
「実の兄に向かってげ、とは何だ」
「む、それは…」
「…あれ?龍の後ろにいる子誰?」

私達を迎えてくれたのは、一人の男の人だった。兄貴、と宮地君が呼んでいるからきっと宮地君のお兄さんなんだろう。でも雰囲気とか全然違う気が…そんな風に思っていたら、お兄さんがいきなり私の方を見て声を掛けた。誰、と言われて更に緊張してしまう。

「あ、あの私…」
「あー!龍兄おかえりー!」
「虎牙!」
「え?」

挨拶しようと思った矢先、奥の方から元気な声と同時に男の子が駆けてきた。その姿に私は驚いた。え、ちっちゃい宮地君…?

「こーら虎牙。お客さんが来てるんだから、あまり騒がないの」
「お客さん?」

お兄さんの言葉に首を傾げたその子と私の目が合った。まんまるいその瞳から言葉にしなくても私のことを誰、と思っているのが伝わって来た。
今度こそちゃんと挨拶をしようと、私は一度深呼吸をしてから――二人に向かって話し出した。

「あ、の…私夜久月子といいます。宮地君とは同じ弓道部で……お付き合いさせてもらってます」
「夜久!?」
「へー君が龍のね…あ、自己紹介が遅れたね。俺は龍の兄で鷹介、んでこっちが末の弟の…」
「虎牙です!」
「よろしくね」
「は、はい!よろしくお願いします!」

にっこりと笑った鷹介さんに私は勢い良くお辞儀をした。頭を上げると鷹介さんは笑みを崩さずに私の方を見ていた。

「それにしても」
「はい?」
「月子ちゃんは可愛いねぇ…龍には勿体ないくらい」
「――っ!?」
「兄貴!」

そう言って鷹介さんは突然顔を近付けてきた。あまりの近さにびっくりして言葉にならない。その瞬間、隣から宮地君の声が聞こえて来て、私と鷹介さんを引き離した。

「何だよ〜龍。こんなの挨拶じゃんか」
「挨拶とは言わん!」
「全くお前は相変わらずだなぁ。虎牙、お前は龍みたいになるなよ。可愛い女の子を見付けたらこうやって声を…」
「兄貴!!」
「…はいはい」
「全く兄貴は虎牙に悪い影響を与えかねん。ほら、虎牙。部屋に行くぞ」
「はーい!ねえ龍兄、お土産は?」
「ちゃんと買ってきたから、もう少し待ってろ」
「やったあ!」
「夜久は先にリビングへ行っててくれ。すぐに行くから」
「うん、分かった」

そう言うと、宮地君は虎牙君を連れて二階へと上がっていった。そして玄関には鷹介さんと私だけが残された。

「騒がしくてごめんね」
「いえ、騒がしいなんてそんなことないです」
「ありがとう。月子ちゃんは優しいんだね」
「えっ!?」
「あははっ、君も龍も面白い反応してくれるよね」
「ってことはさっきのは…」
「龍に彼女が出来たって聞いたから、ちょっとからかいたくなったんだ」

私が尋ねると、鷹介さんは悪戯っぽそうな笑みを浮かべて、そう答えた。そして今度は優しい微笑みを浮かべて、言葉を続ける。

「でも、龍の彼女が君みたいな子で良かった。あいつちょっと融通利かない所もあると思うけど、しっかりした奴だからさ、よろしくね」
「…はい!こちらこそよろしくお願いします」


私達のやり取りを聞いていたのか、眉間にいつもより深いしわを刻んだ宮地君が階段を降りてくるまで――あと5秒。


虹色アフタヌーン



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ガルスタの後夏情報から妄想してフライング捏造してしまいました(笑)また、タイトルはルカの曲からお借りしました。宮地兄弟との初対面を書こうと思ったんですが、予想外に虎牙が出てこなかったっていう←
鷹介のビジュアルとCVが一致し過ぎてて吹きましたwまさかのきーやんですからね!でも鷹介イケメン過ぎてちょっと気になってたり…後夏の発売まであと約1か月なので凄く楽しみです!




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