ひだまりのような

部屋で風早から借りた書物を読んでいると、後ろから突然抱きしめられた。誰か、なんて確かめなくても分かる――那岐だ。

だけど、那岐がこんなことをするなんて珍しい。もしかしたら何かあったのかもしれないと思ってどうしたの、と聞いてみる。すると、理由がないと駄目なの?とぶっきらぼうな、どこか拗ねたようにも聞こえる返事が返ってきた。

いつになく子供っぽい那岐が可愛くて、だけどそんなことを言ったらきっとこの優しい温もりを手放すことになってしまうだろう。そんなのは嫌だから、私はその言葉を心の中にそっとしまっておくことにした。



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ハグの日ということでツイッターの方に呟いたものちょっと付け加えてみました。超短文です。
久々に那千を書けて楽しかったです。今度はもっとちゃんと書きたいですね。





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