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時は近未来。
小隕石が地球に衝突したことにより、粉塵が地球を覆った。
発達した科学技術で大気圏はすぐに清浄化されたが、その上層を浮遊する粉塵は太陽光を遮り
地表温度が低下したーーーそれから10年。
" 緩氷河期"のお話です。
■豪炎寺修也(16)
干宮路首相にサッカーの才能を見い出され、医学研究者の家系から強制的に離れさせられる。その後は国家のエリート養成施設でスポーツ軍事分野のナショナル・スペシャリストとして徹底的な英才教育を受けて育った。街角で見初めたマッチ売りを、訳あって自分の性処理係にする。
■吹雪士郎(16)
緩氷河期に入る直前に事故で家族と死に別れる。その後気温低下で住めなくなった北海道から本州に移住し実業家の家にー旦は引き取られるが、里親に売春させられそうになり逃げだす。その後は街角でマッチを売りながら一人で生きていたところを、豪炎寺に拾われる。
□部下たち
千宮路の側近には研崎。
身の回りの世話と体調管理は"ライフマネージャー"と呼ばれるロボットが行う。
豪炎寺のは『LM-sp05』
吹雪のは『LM-sp04』(豪炎寺のお下がり)
sp05はコワモテで厳しい。
sp04はお茶目で優しい。
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緩氷河期
▼世界
従来の寒冷地には人が住めなくなり、人々は比較的温かい地域に移住。寒さに強い品種改良を重ねた僅かな農作物の栽培と地の利(動植物)を採集して暮らしている。
地下資源温存のため移動が極端に規制され、海外とのやりとりの9割以上はネット上で行う。
世界は六大陸の各エリアに分かれ、モノや人の流通はそこで各々完結し、それぞれの圏内で人々は暮らしていた。
▼日本
ユーラシア圏Aのリーダー国。車は廃止され移動手段は徒歩か馬など『自動化』に頼らない超エコ社会。そのため国民個々の能力が問われ、それを徹底管理し社会で有効活用することが急速に求められるようになる。そこへ現れた『第5政権』の干宮路首相は就任後わずか1年で『能力完全管理国家』を作りあげ支配を続けている。
▼ナショナル・スペシャリスト
個人の能力を徹底分析した際、ケタ違いに優れた能力を持つ者は『ナショナル・スペシャリスト』として特別待遇と英才教育を施され国のため身を捧げる使命を強制的に任う。例えば豪炎寺修也はサッカーのナショナル・スペシャリストでありかつ最高級を示す『エース』の称号をもつ。
▼KBMT研究区域
キドカワ・バイオ&メディカルテクノロジー研究区域、豪炎寺の実家もここ。東京郊外の木戸川町一帯を占める広大な国家機密機関である研究施設の密集地。研究分野のナショナル・スペシャリスト達が千宮路首相の徹底管理のもと、住み込みで研究に明けくれている。豪炎寺の父・勝也はここの責任者。
▼NOA
北海道にあるKMBTの実験・検証施設。
▼第5政権とエイリア学園
第5政権はサッカーにより日本の国際的地位をユーラシア圏A(アジア)の頂点を極め続けることに重きを置く。
対してエイリア学園はユーラシア圏E(EU)各国にも学園支部を置き、ユーラシア圏全体をサッカーと財力で操ろうと企んでいる。
この世界では戦争や自動化の武器は全廃されており、軍事=スポーツ。特にユーラシア圏ではサッカー能力が最重要の軍事力とみなされている。
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