おいしいあいさつが欲しい
お医者さんそんなにわたしをいじめないで
化石になるころに毛布をかけて
花の女王
遠い異国でも爪を噛む癖がなおらない
刻んで炒めてシンセサイザー
紳士淑女、手をとらないで
ひまわりが崩れる
ぼくのたいようも崩れる
夏の終末
チューブだらけのからだに口づけたい
上空の東京タワーにはお世話になっています
甘いだけの星を注ぐよ
北極とブレーカー
すきでいさせてくれるからすき
これがバグではないとしたらどういうこと
もどかしくなりたい
雨ざらし
日傘をすててこちらへおいで
そちらの星はどうですか、不便はありませんか、地球は今日も海とさみしさを抱いています。
円周率なんて破壊してよ
やんやん
人工衛星とお話したい年頃でして
いらないかかとちゃん
わたし、しあわせなおんなのこ
あのとき墜落しなければ
僕らにはできすぎた問題だって
においだけでごちそうさま
はずかしいのはお前だけと思いましたか
ただの金星人
眼球にちゅうしたらおこるかな
てれるかも?
いとおしいのにはかわりないので眠たくなってしまった
化物でも宇宙人でもなんでもいいよ
さいごの晩餐、カップラーメンでもいいかい
塩気にやられて目がかすむ
ううう、わああん
まるかいてちょん
いっしょにまくらで宇宙旅行しよう
泣く、錆びない程度に
がおう
爪たちをまるめても獣になれるはずないなんて、夢がなさすぎる

親の敵かと疑うほどに夏を恨むあのこの風鈴や水色のピンや炭酸水や金魚になりたい。「夏のあいだは、海で寝ていたい」秋になったら起こしてね。照りつけるコンクリート、眩しい横断歩道の白線の上で踊るように振り向いたあのこの黒髪が、汗にはじけてかがやくのを、ずっと見ていたいのだけれど。うつくしいあのこのためなら夏にナイフを突き立ててやっても、いいかもしれない。季節をひとつ消し去ったら、犯罪だろうか。


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