黄瀬流汰、弟そしてモデルである黄瀬涼太に劣らない美形。 その性格はあの赤司征十郎と張り合えるほどの魔王様。彼を怒らせたら病院送り。だが、彼は滅多に怒らない。それが唯一の救いであったが、彼が確実に怒る事が一つ。

双子の弟である黄瀬涼太を傷付けること。

単純な事だが、幼い頃親を亡くし2人で育ってきた流汰にとって双子の弟である黄瀬涼太は片身と言って良いほど大切な存在だ。その為、弟が傷つく事を絶対に許さない。

だから、例え知らないと言えど知らないうちに転校してきた女が。
変な嘘をついて弟をいじめるなんて許す筈がなかった。




『……』


俺は涼太どうようモデルをやっている。その仕事の為ここ一週間東京を不在にしていたのだが、仕事を終え帝光中に登校してみて驚いた。
自分の片身である涼太の下駄箱の前に男二人組がおり、その男二人は涼太の下駄箱に何か入れていたのだから。

『……どうかしたんですか?』

「あ、ああ…何だ 金瀬か…」

その男二人は自分と同じクラスの生徒だった。声を掛ければ一瞬驚いた顔をしたが俺と確認すると安心したようにため息をつかれた

ちなみに学校で俺は優等生を演じている。黄色の髪を黒のスプレーで隠し目にはカラコンを入れている。
眼鏡で顔はほとんど隠れているため俺らが兄弟であることはわからないらしくバレたことがない。

名前は 金瀬 流汰。

『……どうかされたのですか?』

「ああ、お前は休んでたから知らねぇだろうけど。

実は……」


彼が言うには、俺が休んでるうちに一人の転校生が来たらしい。
そして、その転校生に涼太が告白しフラれてその腹いせにと涼太が転校生を襲ったらしい。

『…そんなことがあったのですね。』

ありえないけどね。

涼太は俺と付き合ってる…と言うか。涼太は俺が好きだし、体だって両手じゃ数えきれないほど重ねた。

「ああ、どうだ? 金瀬もやらねぇか?」

『いえ、遠慮させていただきますね。

そんな方の 物など触りたくないので』

苦笑いしながらそう告げると二人はそれもそうだなと言い 立ち去っていった


『……涼太、誰もいませんよ。

出ていらっしゃい』

「………気づいてたんスね」

数秒たってから回りに誰も居ないことを確認し、恐らくずっと後ろで隠れていただろう涼太を呼ぶ。
声をかければ苦笑しながら此方に歩いてくる相手の瞳には光が無かった

『……俺が居ない間にやらかしましたね。

どうするんです?』

「……流汰には迷惑をかけないッスから」

問った質問に対し予想道理の返答が返ってきて涼太の頭に水平に手を落とす、所謂チョップというやつだ

『……違うでしょう?』

「いッ…、 ……じゃあどうしろっていうんスかぁ!!」

『………俺がそんなことを望むとでもおっしゃりたいのですか?

……ふふ、 殺しますよ。 アホが』

顔を歪めさせて半ば叫び気味でそう告げた涼太の肩に手を置き 耳元に口を寄せて呟く。もちろん後半は声を低くしドスを効かせた

再びふふと微笑んでから顔を戻し涼太の顔を見ると真っ青な顔で目に涙をためていた

よっぽど嫌なことがあったんですねぇ…

というのは嘘でそんなに怖く言ったつもりは無いんだけどな

『…、嘘ですよ。 まあ、嫌なことがあったら俺を頼って良いですから。


ああ、一人で抱え込もうだなんて…

思わないことだね。ふふ』

「…、……、あ、わ、解った、す」

あらあら涼太体が震えてるね
どうしたのかな?(←)



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