「空が綺麗ね〜ザンザス」

「…んなことより早く帰りてぇ!なんでこんな所い居なきゃいけねぇんだよ」



ザンザスが言うこんな所とは近所の公園である。
帰り道、久々にブランコを見て無性に乗りたくなったのだ。だから今2人でブランコに乗っている。あぁ、気分は小学生。

「たまにはのんびりも必要よ。大丈夫、冷凍食品は買ってないから」

「俺は「すいませーん!ボール取ってもらえますか?!」

声がする方を見ると小学生くらいの男の子4、5人が居た。ボール?と辺りを見回すと私の足元に野球のボールが。


「行くわよー!」

ブランコから降り、ボールを手に取り大きく右腕を振って投げた。

「有難うございまーす!」

「いえいえ!…………ねぇザンザス」

「ああ?」

「混ぜてもらいましょう!」

「はぁ?!あっちょっ!」

嫌がるザンザスを無視して私は小学生の所まで走った。


「一緒に遊んでもいい?」

「良いよ綺麗なお姉さん!」

「あら可愛らしい子、ありがとう。私は杏里よ、でこの子はザンザス」

「………チッ」




それから小学生達が帰るまで遊び続けた。
途中私がボールを飛ばしすぎたり、バットが手から離れて飛んでいったり、それをザンザスはサードから冷たい視線を注いだりと色々あったが楽しかったし、まぁ良しとしようかしら。





「うっ腰が痛い…」

「歳だな」

「まっまだ若いわよ!」

20120226



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