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カシャ
「…」
カシャ
「…」
カッ…
「あっヤベ失敗した」
「枚数ピッタリなのに。それ獄寺君用ね」
今いる場所は職員用の部屋、私と獄寺隼人は担任に頼まれたクラス配布用のプリントをホッチキスで止める作業をしていた。
「もう私飽きちゃった。てか今日は屋上行く気全然無かったんだけど」
「それは嘘だな。担任来た瞬間行こうとしてたじゃねーか」
あらら見られてた。
「…お前ってなんで屋上行くんだ?」
「え?」
「いや…なんか真面目そうだしそんなサボりそうに見えねぇ」
そりゃ私は正真正銘真面目ちゃんだからね。でもそれは前の、私。今はもう違う。
「人は見かけによらないのよ。さ、ラストスパート頑張ろ!」
「…おう」