『ふあああ……ねんむ、』

4月19日の夜、私は部屋のベッドで横になりながらすることもなく退屈していた。明日は彼氏のブン太の誕生日だけど…もう準備は整ってるし。0時ちょうどにお祝いするつもりだけど、まだ時間がある。そう思って少し寝て待つことにした。………のが甘かったんだ。

数時間後

『ん…今何時……っておぇぇぇぇ!?!?』

ふと目を覚まし、時計を見るとなんと夜中の1時。0時なんてもうとっくに過ぎてしまっていた。私としたことが…なーんて思っている場合じゃない。やってしまったことは仕方ない。急いでカーディガンを羽織って外に出る。

『やーまずったなあ…。』

1人ぶつぶつ言いながらブン太ん家まで歩く。ブン太の家までそんなにかからないのはいいんだけど…問題はブン太がまだ起きているかどうか、だ。0時ちょうどくらいなら私からのメールとかを待ってまだ起きていたかも知れないけど、1時になっちゃ…。仕方ない、こうゆう時は……

『電話するしかない、か。』

鞄から携帯を取り出し、電話帳を開く。ま行のブン太の番号を開いて、決定!さて、出るかな?

『……………。』

ブツッ

「んあ、もしもし?」
『あっブン太!ちょっと外出てきて。』
「は?おまっ、まさか…!」

何秒もたたないうちに急いで出てきたブン太はスエット姿だった。きっとベッドから飛び起きてきたんだろう。真っ赤な髪もボサボサ。

『あは、ごめんね。』
「ごめんねじゃねーよ…ったく、こんな遅くに出歩いたりしたらあぶねーだろぃ?」
『う、うん、ごめんなさい。でも今日だけは許して。』

少し怒ったような言い方をするブン太にそう言うと、不思議そうな顔をした。今日が自分の誕生日って、わかってないのかな?ま、とりあえず…

『はいっ、誕生日おめでとう!』
「お、おー!サンキュー。」

プレゼントを渡すと、嬉しそうに頬を緩ませ受け取ってくれた。でも何か言いたそうな顔。

「あ、あのよ…なんで、こんな微妙な時間に?」
『ああ!あのね、ホントは0時ちょうどにお祝いしたかったの。だけど油断して寝過ごしちゃって…だからさ、これで許してよ、ね?』

そう言うと、私は背伸びをしてブン太の唇に口付けた。するとブン太は「な…!」なんて言って顔を真っ赤にしてから私を抱き締めて、こう言った。

「お前、可愛すぎ。」

その一言は夜空の下にすっと消えて、私はブン太の背中に腕を回した。これからも、来年も再来年も…ずっとずーっと一緒、だよ?

BUNTA.M...HAPPY BIRTHDAY!!

fin

2010.04.20

ブン太誕生日おめでとー\(^O^)/大好きだよ!これからもその天才的な妙技を魅せてやってくれっ><

誕生日企画サイトmzsh!様に提出しました。