短編 | ナノ

雲雀恭弥誕生祭2015遅刻day


『なんか・・・今年は普通に終わったな・・・』

「君たちが企画しておいて今更何言ってんの?」


そうだけどさぁ、と隣でフライドチキンを食らうチキンを見やる。食らうとは言っても、彼の場合肉にかぶりついているのだが上品そうに見えるのは何故なのだろう。普段咬み殺すとか言っちゃってる野性味溢れる人間であるはずなのに何故食べ物に関してはワイルドに食べないのだろう。

時刻は午前8時、いつもとは少し遅い朝食をとっている真っ最中だ。今日はママンが仕事かなんかで出かけているのでご飯は昨日の残り物を冷蔵庫から引っ張り出した。


「ちひろからのプレゼントはいつもと変わらなかったけどね」


私がヒバリにあげたのはお風呂の木枠の桶と椅子、それからシャンプーだ。


『何言ってんのさ!!去年のよりかマシだろ!!!つーか常日頃思ってたんだけど、ヒバリお前私のお風呂セット勝手につかってんだろ!道理でシャンプーの減りが早いわけだ!』

「去年・・・?ああ布団にちひろが包まってプレゼントは自分的な、アレのこと?」

『違うぅぅぅぅぅ私がお布団に包まってたやつぅぅぅうう!!布団に私が包まるって何?!私は春巻きじゃねぇんだよ!!!』

「ワォ話が逸れてるね」

『誰のせいだと思ってんだチキン南蛮!!!』


朝から一気にまくし立てて喉が渇いた。全く今日がゴールデンなウィーク最終日だというのに何故こんなにも疲れなくてはならない。

こっちのセリフさ、と涼しい顔でヒバリがご飯をかきこんだ。うーんそれでもワイルドじゃないね。


『もしかしたらヒバリの戦闘時の言動にワイルドが吸収されていって、ワイルドが残っていないのかもしれない。』

「何言ってんのちひろ」

『そのうちワォイルドとか言いだしたらどうしよう。ヒバリがワイルドに侵食されていくのか・・・』

「精神科でも行くかい?」

『ねぇヒバリお風呂の時はどうなの?ワイルドなの?ワイルドに泡立てんだろ?私の温泉でもワイルドってんだろ?』

「どうしよう、流石の僕でも君の脳みその味は理解できないのかもしれない。」

『てめーも大概だなオイ』


何だ脳みその味って、混乱しまくってんじゃねーか。
カランッと手に持っていたフォークを落とし、悩ましげに額に手を当てて考え始めた。モグモグと口を動かしているのでまだ共食いしてるのだろうと察する。チキンだからね。


『まあいいや、そうと決まれば今夜お風呂に入ろうよ!昨日あげたやつ使ってみてよ!ワイルドに髪の毛洗ってついでに私の髪の毛も洗ってくれれば嬉し『君それが狙いだったんだね』・・・・・・なに、ついでだよついで!』


次回!ワイルドオブチキン!お楽しみに!!!
「ワオこの話続くんだ」

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